<フィギュアスケート:全日本ジュニア選手権>◇23日◇東京辰巳アイスアリーナ◇女子ショートプログラム(SP)大会5連覇を…
<フィギュアスケート:全日本ジュニア選手権>◇23日◇東京辰巳アイスアリーナ◇女子ショートプログラム(SP)
大会5連覇を目指す島田麻央(17=木下グループ)が、会心の演技を披露した。
国際スケート連盟(ISU)非公認大会ながら今季自己最高得点を上回る72・55点を記録し、首位発進。今季苦しんでいたルッツ-トーループの連続3回転でも1・77点の加点を引き出した。ステップシークエンス、スピンも全てで最高のレベル4を獲得。演技後は、いつにもまして明るい表情で「うれしい気持ちでいっぱい。今シーズン初めて自分の中でノーミスという演技ができた」と声を弾ませた。
ジュニアラストシーズンと位置付ける今季は、度重なるケガに悩まされた。右足痛や左足首の故障の影響により、「想像もつかないくらい」ジャンプが跳べない時期を過ごした。そんな時に接したのは、8学年上の坂本花織からの言葉だった。今月上旬にナショナルトレーニングセンターで練習をともにした際、全日本選手権4連覇王者は「私もケガで跳べなくなった時期があった」と寄り添ってくれた。「自分を信じて頑張ってねって言ってもらえて、そこから練習をもっと頑張ろうと思えた」。思い切り跳べるジャンプフォームに見直すと、以前のような安定感が戻ってきた。
フリーは24日。ジュニア・グランプリ(GP)ファイナルは12月上旬に控えるが、ノービス時代を含めて6度目となった全日本ジュニアは最後の1日となる。思い出深い大会。「いつ負けてもおかしくないような状況で戦ってきた中で勝ててきたことはうれしい。でも、そこは意識せずに自分の演技に集中したい」。最高の演技で、有終の美を飾る。【勝部晃多】