プロボクシング元WBA世界バンタム級王者で現WBC世界同級2位の井上拓真(29=大橋)が24日、トヨタアリーナ東京で同級…

プロボクシング元WBA世界バンタム級王者で現WBC世界同級2位の井上拓真(29=大橋)が24日、トヨタアリーナ東京で同級1位那須川天心(27=帝拳)との同級王座王座決定戦に臨む。23日には東京ドームホテルで前日計量に臨み、両者そろってリミット(53・5キロ)よりも100グラム少ない53・4キロで1発クリアした。格闘技とボクシングのキャリアを合わせ、53戦全勝の那須川に対し、井上陣営の大橋ジム大橋秀行会長(60)は「天心選手に黒星をつけることは世界王座獲得よりも重い」と価値を口にした。

元WBA、WBC世界ミニマム級王者となる大橋会長は幼少時代から格闘技への造詣も深い。「キャッチレスリング」を広めたことで有名な「人間風車」ビル・ロビンソンやUWFインター陣、「キックの鬼」と呼ばれた元キックボクサーの沢村忠らキックボクシングや総合格闘技の源泉となる往年のファイターたちの名を挙げながら「ムエタイのすごさも知っているし、世界最強スポーツだと思っているから」と那須川のプロキャリアを高く評価していることを強調した。

それでも井上が勝利する自信に揺るぎはない。減量時の井上の肉体を見ながら「体が違うよね。(トレーナーの父)真吾さんが満足しているからね」と手応え。那須川対策のため、アマ9冠の堤麗斗(23=志成)、同門でアマ7冠となる日本バンタム級7位坂井優太(20=大橋)、IBF世界スーパーフライ級9位韓亮昊(28=六島)ら豪華なサウスポーとスパーリングを積んできたことを評価しており「坂井と堤選手は世界ユース金メダリスト。スピードとテクニックが違うからね。本当に良いトレーニングができた」と満足げな表情だった。