全日本実業団対抗女子駅伝(クイーンズ駅伝)は23日、宮城県の松島町文化観光交流館前~弘進ゴムアスリートパーク仙台の全6区…
全日本実業団対抗女子駅伝(クイーンズ駅伝)は23日、宮城県の松島町文化観光交流館前~弘進ゴムアスリートパーク仙台の全6区間(42・195キロ)で行われる。今大会のコースの特徴や見どころを紹介する。
1区(7キロ)は、松島町文化観光交流会館前から塩釜市地域活動支援センター前の第1中継所までを走る。序盤はなだらかな上りから入り、その後は高低差40メートルのアップダウンが待ち受ける。集団のペースに惑わされず、いかに先頭から離れないかが、ポイントとなる。区間記録は2023年の五島莉乃(資生堂)の21分27秒。
2区(4・2キロ)は塩釜市地域活動支援センター前からNTT東日本塩釜ビル前まで。小刻みなアップダウンがあるが、第2中継所の前までを下っていく。各チームのスピードランナーが出場するとみられ、終盤の上りでのスパートも注目だ。区間記録は24年の山本有真(積水化学)の12分56秒。
大会最長の3区(10・6キロ)はエース区間。コース変更となった23年以降は、広中璃梨佳(JP日本郵政グループ)や佐藤早也伽(積水化学)の9月の世界選手権東京大会で活躍したランナーも走っている。
NTT東日本塩釜ビル前から富士化学工業前までをつなぐ。終盤まではやや平らな道が続き、レースの駆け引きが見られそうだ。区間記録は23年の広中が持つ33分4秒。
4区(3・6キロ)は外国人ランナーが出走する「インターナショナル区間」。富士化学工業前から聖和学園高等学校前までを通る。急な上り坂が続くが、外国人の高速レースや日本人ランナーの力走も見られる。区間記録は23年のアグネス・ムカリ(京セラ)の10分45秒。日本人最高は同年の佐々木梨七(積水化学)の11分11秒。
5区(10キロ)は大会2番目の長距離区間。これまでマラソン日本記録保持者の前田穂南(天満屋)やベテランの新谷仁美(積水化学)が出走している。各チームのマラソンランナーや準エースが聖和学園高等学校前から仙台第二高等学校前までのロードでしのぎを削る。激しいアップダウンに加え、中盤以降は高低差50メートル近い登りも待ち受ける。区間記録は21年の五島莉乃(資生堂)の31分28秒。
最終6区(6・795キロ)は仙台第二高等学校前をスタートし、高低差50メートルを超える急坂を上った後、下りながら弘進ゴムアスリートパーク仙台のゴールを目指す。区間記録は12年の石橋麻衣(デンソー)の20分48秒。
例年、杜(もり)の都を駆け抜けるビッグレースだが、主催の日本実業団陸上競技連合は東北でクマによる被害が相次いでいることを受け、今回のレース対策を発表。
開始後にコースから半径100メートル以内にクマが出没した場合は中止。また、コースから半径500メートルまでの範囲に出没した場合でも、交通規制や避難誘導に影響が出るケースでも中止とする。
同連合によると、今年の出没件数から仙台市内の広瀬川沿いエリア(5区・仙台市根岸交差点付近、5区・仙台市大町西公園付近)が想定されるほか、1区の松島町、利府町内でも出没する可能性があるという。
クマの予防策として沿道の観客に対しては、大会HPで「クマが目撃されたエリアでの観戦自粛」を呼びかけている。