<陸上:日体大長距離競技会>◇15日◇横浜健志台キャンパス陸上競技場◇男子1万メートル7組国学院大の辻原輝(3年=藤沢翔…

<陸上:日体大長距離競技会>◇15日◇横浜健志台キャンパス陸上競技場◇男子1万メートル7組

国学院大の辻原輝(3年=藤沢翔陵)が、28分33秒30で学生トップとなる3着でフィニッシュし、今月の全日本大学駅伝からの復調を示した。

10月の出雲駅伝では4区区間新記録を樹立し、チーム2連覇に貢献。しかし、今月の伊勢路では2区区間9位に沈んでいた。今回は自己ベストに5秒37及ばなかったが、序盤からペースを刻んで、先頭の外国人選手に冷静に食らいついた。

「(監督の)前田さんから『27分台って行くんじゃなくて落ち着いて、まずは復調アピールをしてほしい』と言われた。僕は箱根ピーク持ってきたいんで、いい感じだった」。確かな手応えを口にした。

1年時に往路4区で区間4位でデビュー。前回は復路の7区2位と着実に力を伸ばしている。

安定感あふれる好走で再びチームの信頼をつかんだのか。レース後には、前田康弘監督(47)から「では、箱根は5区で」と冗談交じりで山登りを注文されていた。辻原自身も「まだ、分からないですよ?」と言いながらも、神奈川の地元二宮町を通る4区へのこだわりは入学当時から変わらない。

「僕は欲深い人間なので、(4区で)区間新を出して卒業して『辻原輝と言えば4区』っていう存在になれたらいいなと」。

出雲路4区で区間新を出した後、そのロードを今年盛り上がった大阪・関西万博にちなんで「辻原輝パビリオン」と命名し、注目を集めた3年生。来年の箱根路でも独自の世界観を展開していく。【泉光太郎】