<フィギュアスケート:東京都民大会>◇第1日◇15日◇辰巳アイスアリーナ◇女子ショートプログラム(SP)22年北京オリン…
<フィギュアスケート:東京都民大会>◇第1日◇15日◇辰巳アイスアリーナ◇女子ショートプログラム(SP)
22年北京オリンピック(五輪)代表の河辺愛菜(21=オリエンタルバイオ/中京大)が、62・58点でSP首位発進した。冒頭のダブルアクセル(2回転半)、フリップ-トーループの連続3回転、3回転ルッツと全3本のジャンプをまとめ、「久しぶりに大きなミスなく滑り切れた。SPの方が練習でも不安があったので、その中ではまとめられた」と胸をなで下ろした。
先月末に茨城で行われた東日本選手権では、総合2位で上位3人に与えられる全日本選手権(12月、東京)の切符を獲得。7年連続の大舞台出場を決めた一方で、後半シーズンの国際大会出場を目指す上で厳しい成績に終わった。「絶望。五輪以降の4年間で上から3番以内に入るんじゃないかってくらい落ち込んだ」。約1週間、悶々とした日々を送っていたという。
立ち直るきっかけとなったのが、大技トリプルアクセル(3回転半)だった。「なんとなくやってみよう」。無心で跳んでみると、「逆に力が抜けて良かった」と、ここ数年で一番いい感覚で成功することができた。フリーの通し練習でも「(トリプル)アクセルを入れてノーミスでできた」と、確かな手応えに。全体的な状態も上向き、「今のままじゃ全然ダメだという思いになれたというか、逆に今は(東日本で失敗して)良かったんじゃないかと思う」と前を向いた。
1週間前の体調不良の影響で16日のフリーへの3回転半投入は慎重だが、全日本へ弾みをつける演技を目指す。「落ち着くのと慎重になるのは違うと先生にも言われている。小さな積み重ねで自信を付けていきたい」と言葉に力を込めた。【勝部晃多】