「山の名探偵」こと、早大の工藤慎作(3年=八千代松陰)が、箱根駅伝「花の2区」の出走へ意欲を示した。5日、都内で開かれた…
「山の名探偵」こと、早大の工藤慎作(3年=八千代松陰)が、箱根駅伝「花の2区」の出走へ意欲を示した。5日、都内で開かれたアシックスジャパンの新製品イベント「ASICS×EKIDEN Meetup~あの日々を、強さにかえていけ。~」に登壇した。
2日の全日本大学駅伝の最終8区でOB渡辺康幸氏の日本人最高記録を30年ぶりに更新したばかり。
鮮やかなグリーンが基調の新シューズを履いて登場した工藤は「根を張った新芽のような色なのかなと思う」と話した。最新モデルを含めた9品で構成されたランニングシューズコレクション「EKIDEN Pack」のシューズは「未来への成長」を意味する。
イベントタイトルに関連した質問では自身が味わった屈辱的なシーンを明かした。「2年前の(シード権を逃した)全日本が悔しかった。その前の出雲駅伝でも関東勢最下位の(4区区間)9番だった。大学駅伝の壁を感じた」。
それでも、たゆまない努力を重ねて、今年1月の箱根駅伝の山登り5区では、当時の区間記録まで17秒に迫る区間2位の好走。「山の名探偵」として、その名をとどろかせた。
来年1月の箱根の目標には「5区区間新」を掲げる。「2年間走ってきて、5区区間新の68分台も射程圏内だと思うので、早稲田のストロングポイントとして狙っていきたい」。
ただ、10年度に出雲、全日本を含めた大学3冠を達成した総合優勝から遠ざかっている難題にも目を向けた工藤。「チームにとって最適なところを走るのが駅伝。逆に5区で自分ぐらい走れる選手がいるのであれば、2区とかでも活躍できると思う」と、花の2区への出走に意欲も見せた。
往路での貯金を稼げば、15年ぶりの頂点もぐっと近づくと推理した工藤。「復路を走るメンバーが奮起すれば、『早稲田が3冠の時から優勝していない』という問題が解決できるでしょう!!」と、メガネをキラリと光らせた。
工藤以外には、全日本1区の帝京大主将の柴戸遼太(4年=大分東明)、10月の箱根予選会で個人トップだった山梨学院大のブライアン・キピエゴ(3年=カプカテット)、同日本人トップだった中央学院大の近田陽路(4年=豊川)が出席した。