ロジスティードの初優勝で幕を閉じた3日の東日本実業団対抗駅伝。今大会は、今年1月の箱根駅伝を盛り上げたルーキーたちの好走…
ロジスティードの初優勝で幕を閉じた3日の東日本実業団対抗駅伝。今大会は、今年1月の箱根駅伝を盛り上げたルーキーたちの好走が目立った。
エース区間の最長3区(16・4キロ)では、青学大出身のGMOインターネットグループ太田蒼生(23)、創価大出身のサンベルクス吉田響(23)、駒大出身の富士通・篠原倖太朗(23)、中央学院大出身のホンダ吉田礼志(23)が出走。最終8区では国学院大で大学2冠に貢献した元エースのロジスティード平林清澄(22)が初優勝のゴールテープを切った。
箱根の「花の2区」と呼ばれるエース区間で、日本人最高記録をマークした吉田響は、区間2位で実業団駅伝デビュー。先頭のGMO太田をかわすなどトップ争いを演じた。
箱根3区で日本人最高記録を持つ同世代との対決には「やっぱり太田君もそうですし、何よりGMOっていうチームがすごく強いチームなので、絶対勝てるようにという思いで走りました」と振り返った。
吉田響に24秒遅れで中継した太田も「同期をすごく意識して、(レースを)動かしたいと思っていたんですけど、吉田(響)選手は強かったです」と結果を受け入れた。
2区10位でタスキを受けた篠原も「なんとなく『みんなここ(3区)なのかな?』っていう雰囲気はあった。本当にそうなったので」と、前方を走るライバルに懸命に追いかけた。
箱根2区では区間タイムで吉田響に31秒差で敗れていただけに、「ニューイヤーはどうなるかは分からないけど、またこの世代で盛り上げられたらなと思います」と再戦を待ちわびていた。
学生時代の同期が繰り広げた3区のレースには「やっぱり、個人として3区を本当は走りたかったというか、走らないといけなかった」と話したのは平林。優勝のゴールテープを切った喜びに浸る一方、エース区間を任されたライバルたちに対抗心を燃やす。
「吉田(響)、太田、篠原がいましたので、やっぱり、この3人が他のチームのエース区間を担っているところを考えると、自分もニューイヤー駅伝ではしっかりとそこを担いたい」。 26年元日のニューイヤー駅伝は、ルーキーのハイレベルな競り合いにも注目が集まる。【泉光太郎】