◇米国女子下部◇エプソンツアーチャンピオンシップ 事前(1日)◇インディアンウェルズ ゴルフリゾート(カリフォルニア州…
◇米国女子下部◇エプソンツアーチャンピオンシップ 事前(1日)◇インディアンウェルズ ゴルフリゾート(カリフォルニア州)◇6642 yd(パー72)
2月から始まった原英莉花の米国参戦1年目も、いよいよ終わりが近づく。昨年のQシリーズ(予選会)を経て主戦場としてきた米下部エプソンツアーは、今大会がシーズン最後の試合。最終日のラウンド後には来季のLPGAツアー(レギュラーツアー)カードを獲得した選手たちのセレモニーも開催される予定で、すでに昇格を確定させた原は「変なドキドキよりはワクワクの方が大きい」と心境を明かした。
8月「ワイルドホースレディースゴルフクラシック」で初優勝を飾ってトップ15入りを確実にしていたが、出場優先順位の高いトップ10(カテゴリー9)に入れなければ、今年も最終予選会に挑戦する覚悟だったという。「11位から15位はカテゴリーが違うので行かなきゃって。自分の中ではやっぱり10位以内がマストと思って、そこだけを意識してきた」と、トップ10も確保した位置で迎える最終戦に胸をなでおろす。
5月末のメジャー「全米女子オープン」の予選会に出るために渡米した4月以降、一度も日本に帰っていない。2週間のオフができても「時差ボケの方がツラいかなって。帰る理由がなかった」。ここまで長く日本を離れたのは人生で最長。それでも、帯同するマネジャー、トレーナーの3人で送る米国生活は「外食も多いけど、(帯同するマネジャーが)ご飯を作ってくれて。栄養面も良くて体重変化もない」と、ゴルフ漬けの日々に充実感をにじませた。
シードを気にすることなく伸び伸びとプレーできる最後の試合で、原は厳しい条件ながら年間レースで1位になる可能性も残している。現在トップを走る23歳のメラニー・グリーンとのポイント差は602.032pt。ランク4位の原が優勝し、グリーンが今大会で25位以下、ランク2位のヤナ・ウィルソンが大会3位以下となれば逆転が実現する。
原は「そうなったらそれに越したことはない」と気合は十分。「日本でもだけど、一度勝つと、それまでの“ムカムカ”した気持ちが収まっちゃうみたいなところがあって。もう少し自分のメンタルコントロールをうまくできるようになりたいという思いで、ここで頑張りたい」と2勝目への意気込みを言葉に込めた。
賞金総額は25万ドル(約3875万円)に設定された最終戦は、2日(木)から5日(日)までの4日間競技。昨年はヘザー・リン(台湾)が後続を1打差で振り切る通算16アンダーで優勝した。今大会には原のほかに、伊藤二花、谷田侑里香の2人も参戦し、総勢104人がフィールド入り。カリフォルニア州の砂漠地帯に位置する、起伏のあるフェアウェイと点在するクリークがエキゾチックな景観を織りなすコースで、最後の戦いが幕を開ける。(カリフォルニア州インディアンウェルズ/石井操)