日本球界を代表する大砲となった村上(C)Getty Images「MLBにおける日本人選手の革命は、その勢いを失っておら…

日本球界を代表する大砲となった村上(C)Getty Images
「MLBにおける日本人選手の革命は、その勢いを失っておらず、2026年シーズンに向けても注目すべき選手たちが渡米する見込みだ」
米スポーツ専門局『ESPN』のジェフ・パッサン記者は、メジャーリーグの移籍市場における日本人選手の価値を自身のリポート記事内で端的に説いた。多士済々のメジャーリーグにあっても、NPBで経験を積んだサムライの希少性は揺らぐことがないという。
来るオフシーズンに向けては、早くも水面下で日本人選手に対するスカウティングは熱心に続けられている。その舞台裏の動静を熟知するパッサン記者が、「契約の上限はより高まってくる可能性がある」と断言するのが、ヤクルトの村上宗隆だ。
本人のメジャー志向の高さは周知のとおりだ。「来年はアメリカに挑戦することを自分の中では決めています」と明言して挑んだ今シーズンは、2度の右脇腹の負傷によってリハビリを余儀なくされて出遅れたが、7月末に復帰すると、出場35試合で18発と驚異的なハイペースで本塁打を量産。圧倒的な打撃のポテンシャルを見せ続けている。
今年2月に25歳となった村上は、国際契約において“障壁”となっていた「25歳ルール」もクリア。条件が整ったこともあって、メジャーからの関心は日々強まっている。すでにメッツのデビッド・スターンズ編成本部長とパドレスのAJ・プレラーGMが、それぞれ来日視察をしたほどだ。
そんな和製大砲を「三振の多さと一塁や外野への転向の必要がありそうな守備にわずかな疑問符が付く」と評するパッサン記者だが、日本人離れしたパワー利した打撃を「海を越える価値はある」と絶賛。そして、あらゆる交渉事情を知る敏腕らしい査定を下している。
「ムラカミがこのまま好調な打撃を維持してシーズンを終えられれば、オファーの上限額は天井知らずで高まっていく可能性がある。メジャーリーグで25歳の選手がFAとなったのは、アレックス・ロドリゲスが最後だ。そうした事情もあって、年齢は極めて重要で、26歳から29歳までに獲得できることは各球団にとって魅力的に映る。特に彼ほどの実力者であればなおさらだ」
一部メディアで最大3億ドル(約444億円)以上のメガディール締結も見込まれている村上。全てはシーズン終了後の本人の意向次第だが、彼の動静が今オフの日米両球界の移籍市場の重要なトピックとなるのは間違いない。
[文/構成:ココカラネクスト編集部]
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