◇国内男子◇Sansan KBCオーガスタ 事前(27日)◇芥屋GC(福岡)◇7293(パー72)家を借りて自炊したこ…
◇国内男子◇Sansan KBCオーガスタ 事前(27日)◇芥屋GC(福岡)◇7293(パー72)
家を借りて自炊したここ3週間で、フライパンで米を炊くことにもすっかり慣れた。「炊飯器を持って行っていなくて。めっちゃ簡単に炊けるんですよ」と話す平田憲聖は、なんだか生き生きして見える。
昨年末のQスクール最終予選会8位の資格で、今季は主戦場を米下部コーンフェリーツアーに移した。1月の初戦「バハマ グレートアバコクラシック」でいきなり2位に入ると、ここまで21試合を終えてトップ10が5回、年間ポイントランクは11位。来季PGAツアー昇格が許される上位20がほぼ確実な位置につけ、スポットで日本ツアーに帰って来た。
「結果だけで見ると、1年目で毎週新しいコースでっていう中では、良くやっているかなと思います」。順調に思えるステップの中でも、初の海外転戦に悩みはもちろんある。その一つが、結果が出ない時の気持ちのコントロール。日本では予選落ちすれば家に戻ってリフレッシュ、友人と話して発散することもできるが、海外では気分転換も難しい。
基本はキャディと2人での転戦生活。途中海外キャディを帯同した3週間は、コースを出ればひとりきりだった。「話す人もいないし。時間を持て余してユーチューブとネットフリックスもめっちゃ観た。もう、観るものがないくらい(笑)」。試合中も、日本と違ってギャラリーがほとんどいない中では「ゴルフ中も、孤独を感じることもある」。試合結果に左右されるメンタルと、必死に向き合いながらここまで来た。
だからこそ、久々の日本の試合はやっぱり楽しい。「しゃべり疲れるくらい。みんなと会いたいと思うけど、明日から試合が始まっちゃう」と名残惜しさとともに開幕を待っている。この後の日本ツアー参戦のスケジュールは、今のところ未定。「まずは4日間戦いたいし、やっぱり優勝争いしたい。アメリカで得た色々なものを、皆さんに見せられたら」と、ひと回り成長した姿で1週間を戦い切る。(福岡県糸島市/谷口愛純)