投手として順調にステップアップを踏んでいる大谷(C)Getty Images メジャーリーグでは、2000年に3連覇をや…

投手として順調にステップアップを踏んでいる大谷(C)Getty Images
メジャーリーグでは、2000年に3連覇をやってのけたヤンキース以来となるワールドシリーズ連覇。この球界でも有数の偉業達成を今季に目論むのが、数多のスターを抱えるドジャースだ。
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開幕前に巨額を投資して戦力強化を図った“銀河系軍団”は、4月からナショナル・リーグ西地区首位を快走。悲願達成に向けたポストシーズン進出に前進を続けてきた。一方で5月を過ぎてから怪我人が噴出。とりわけ投手陣は離脱者が相次ぎ、編成に苦心しながら何とか自転車操業でやってきた。
もっとも、8月に入ってから故障者は相次いで戦線に戻ってきている。大きな課題と目されていた先発投手陣も、ブレイク・スネル、タイラー・グラスノーの2本柱が復帰。5月中旬に「右肩のインピンジメント」を理由に負傷者リストに入っていた佐々木朗希も実戦形式の投球練習を再開。今月中にはマイナーでの登板を果たす見込みとなっており、メジャー復帰も間近に迫っている。
先発投手陣はタレントの枚数が確実に増え、シーズン初頭に想定していた戦力層の厚さを構築しつつある。そうした状況下で注目を集めるのは、ワールドシリーズ制覇が絡む10月をドジャースがいかに見据えているか、だ。
肝となるのは、やはり大谷翔平だ。今季に投打二刀流を再開させた31歳は、投げては8先発(19イニング)を消化して、防御率2.37、WHIP1.11、奪三振率11.84と圧倒的な支配力を発揮。いまだリハビリの過程にあるとはいえ、エース級の働きを見せている。
ゆえに地元記者も大谷の存在が鍵になると力説する。ロサンゼルスの日刊紙『Los Angeles Times』のジャック・ハリス氏は、米野球専門YouTubeチャンネル『Foul Territory』において「肘に2度目の手術をしてから、これだけキレのあるボールを投げているのは本当に凄いことだ」と強調した上で、「ここまで真のポテンシャルを発揮しきれてこなかったドジャースにとっては、オオタニこそ最大の希望になる」と論じた。
では、ドジャースの理想とする先発ローテはどのような顔ぶれになるのか。気は早いが、ハリス氏は、こうも続けている。
「ポストシーズンの理想的なオーダーは、順番こそ状態によるが、ヤマモト、スネル、グラスノー、そしてオオタニだろう。オオタニに関しては、現時点で5~6イニングを1シリーズに1回……。もしくは、短いイニングで第1戦と第5戦に投げさせる形も考えられる。間違いないのは、全員が健康だと仮定するなら、これまでのドジャースとは見方は大きく変わってくる。先発投手陣が今以上に良くなるなら、開幕前に誰もが描いた『100勝超えのチーム』という最強の姿に近づくと思う」
レギュラーシーズンは残り約2か月。地区優勝争いで2位のパドレスとヒリヒリとした戦いを続けるドジャースは、いかにチームをビルドアップさせていくのか。ふたたび頂点を目指す戦いの行方が注目される。
[文/構成:ココカラネクスト編集部]
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