新庄監督も13奪三振とモイネロの好投には完敗の姿勢を見せた(C)KentaHARADA/CoCoKARAnext 日本ハ…

新庄監督も13奪三振とモイネロの好投には完敗の姿勢を見せた(C)KentaHARADA/CoCoKARAnext

 日本ハムは後半戦の一つの山場とされていた週末の敵地のソフトバンク3連戦を3連敗と落とし、ゲーム差は「4」まで開いた。

 まさに完敗だった。3連戦で奪った得点はわずか「2」。初戦から有原航平、リバン・モイネロ、大関友久と小久保裕紀監督も「天王山」と認め、3本柱をつぎこむ中、日本ハムはなかなかチャンスを作れず、苦しい戦いを強いられた。

【プロ野球解説】ソフトバンクが首位攻防戦で3連勝!2位日本ハムと4ゲーム差に広げる!西武が劇的サヨナラ勝利で13カードぶりの勝ち越し!オリックス太田が2戦連発でロッテに連勝!豊の視点で3連戦を解説!

 首位攻防の3連戦に関して、球界内からも考察の声があがっている。

 現役時代は大洋(現DeNA)で活躍、引退後は日本代表コーチを務め、現在は野球解説者として活躍する高木豊氏は12日に自身のYouTubeチャンネルに「【プロ野球解説】ソフトバンクが首位攻防戦で3連勝!2位日本ハムと4ゲーム差に広げる!西武が劇的サヨナラ勝利で13カードぶりの勝ち越し!オリックス太田が2戦連発でロッテに連勝!豊の視点で3連戦を解説!」と題した動画を更新。首位攻防の3連戦の内容を独自の視点で考察している。
 
 高木氏は3連戦2戦目に先発したモイネロの投球に関して「緩急もつけられるし、高低もつけられている」として、「なかなか打てないわ」と日本ハム打線も脱帽だったとした。

 150キロ超の直球に大きく曲がるカーブ、スライダー、チェンジアップと変化球も一級品ばかり。中11日の先発マウンドで圧巻の13奪三振、散発3安打で完封勝利と充実の姿を見せたとあって、日本ハム打線も打つ手がなかった。

 1点を追う8回には日本ハムも水谷瞬、清宮幸太郎と代打攻勢に出たが、いずれも空振り三振。二死走者なしで打席に入った野村佑希も最後は150キロの直球に全く反応できずに見逃し三振と三者連続三振。

 日本ハムにとっては「一つの看板だからね 完全に勢いを斬るというね」と高木氏も、左腕の強みが目立ったとした。

 また10日のゲームでは仕掛けどころにも注目。ソフトバンクは3回一死一塁から川瀬晃がしっかり送りバントを決め、二死二塁の形を作り、3番の近藤健介がセンターへ適時打を放ったのに比べて、日本ハムは送るべきところで送れなかったとした。

 特にモイネロの大きく曲がるカーブは攻略が難しいとしながら「どうやって攻略していくかというと、なかなか攻略のしかたは…」と言葉を探しながら、「あきらめたらいけないけど、なかなかないわ」とコメント。防御率1.19と異次元投球を続ける左腕攻略は、少ないチャンスを生かし足を絡めながらの攻撃なども浮かぶが、なかなか難しいという見方を示した。 
 
 一方、日本ハム投手陣は「何がきっかけになるかというと 四球とかミスがきっかけになる」として、「流れがつかめなかったな」とした。

 また打線においても「日本ハムのほうがもっとボール球に手を出してたな」と有原、モイネロ、大関の3本柱の優秀さを認めるとともに、狙い玉も絞り切れなかったとした。

 意識づけに関してもソフトバンクのほうが「ここという意識が高かったな」と、天王山と位置づけて、しっかり勝ちきる姿勢を示したとした。

 その上で4ゲーム差に関しても「あきらめる数字じゃない」としながら、「次の対戦で形が決まるかな」と22日から再び戦う本拠地3連戦の内容が大事になるとした。

 首位のソフトバンクはこの3連戦を投手力で圧倒し、今季4度目の5連勝と勢いを増してきた。ペナントを盛り上げてきた日本ハムが再び盛り返せるか。引き続き、注目を集めていきそうだ。

[文/構成:ココカラネクスト編集部]

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