沖縄尚学戦に3番手で登板した金足農・吉田大輝(C)産経新聞社 第107回全国高校野球選手権(甲子園)は8月6日に大会2日…

沖縄尚学戦に3番手で登板した金足農・吉田大輝(C)産経新聞社

 第107回全国高校野球選手権(甲子園)は8月6日に大会2日目を迎えた。第3試合では金足農(秋田)が沖縄尚学と対戦。0-1で敗れ、2年連続初戦敗退となった。

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 役者はピンチで登場した。金足農は5回二死三塁の場面で、エース・吉田大輝を投入。言わずと知れた、2018年大会準優勝の立役者となった吉田輝星(現オリックス)の弟だ。甲子園が大歓声に包まれた。

 試合を中継するNHKの説明では、「右太もも内転筋の違和感」を秋田大会終了後に訴え、この日は先発回避。しかし、初球の143キロ内角直球で二ゴロに仕留め、失点を防いだ。

 6回は自己最速を更新する最速147キロを計測。手負いの状態とは思えないパフォーマンスで、三者凡退に斬った。しかし、7回は2本の安打を浴びて2死一、三塁のピンチ。ここでチェンジアップが高めに抜け、阿波根(あはごん)裕に左前に運ばれ、均衡が破れた。

 打線は沖縄尚学先発・末吉良丞の前にわずか3安打、14三振と沈黙。吉田も8回、2死二塁の同点機で、セカンドゴロに倒れた。

 それでも、Xでは「吉田くん」がトレンド入り。「やっぱり吉田くんはスターだな」「投げっぷりとかお兄ちゃんに似すぎてて泣けてくるな」「万全じゃない中よく投げた」と感激のコメントが殺到した。

 偉大な兄を追いかけ、追い越すことを目指した最後の夏。わずか1点に泣き、敗戦後は涙があふれた。

[文/構成:ココカラネクスト編集部]

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