第107回全国高校野球選手権大会は5日、阪神甲子園球場(兵庫県西宮市)で開幕した。静岡代表の聖隷クリストファーの選手た…
第107回全国高校野球選手権大会は5日、阪神甲子園球場(兵庫県西宮市)で開幕した。静岡代表の聖隷クリストファーの選手たちは、左腕の手術のためチームを離れた逢沢開生選手(3年)に代わり、主将を務める渋谷海友(かいと)選手(3年)を先頭に開会式に臨んだ。
上村聡太選手(3年)の号令に続いて、全員が「いち、に」と声を上げて晴れやかに入場行進をした。緊張気味の選手が目立った前日のリハーサルを踏まえ、1人の号令より、息が合わせやすい全員のかけ声にした。渋谷主将は夜に宿舎で「楽しもうよ」と仲間たちに声をかけたという。
渋谷主将自身、「107」と書かれた入場門をくぐる時、大勢の観衆が目に入って少し緊張したという。「自分が楽しもうと言っていたので切り替えて楽しめた。これだけ観客がいる中でプレーできることに感謝しようと思った」
主将となりチームを引っ張ってきた逢沢選手は左腕骨折で静岡大会のベンチを外れ、3日の抽選会でくじを引いた後、手術のためチームを離れた。逢沢選手に「頼んだぞ」と言われ、渋谷選手は「任せろ」と答えたという。「逢沢の分まで、全員で泥くさくプレーしていこうと思う。やってきたことを信じて、自分たちの力が出しやすいように、自分が率先して引っ張っていければいい」
大会第5日の初戦へ向けて「初出場なので、自分たちの野球がどこまで通用するのか楽しみ。一戦必勝でやっていきたい」と話した。(斉藤智子)