「時は来た!ドラフト指名を待つ男たち」安田 尚憲 やすだ・ひさのり履正社高内野手・右投左打・188センチ95キロ 1999年4月15日生(18歳)  兄・亮太はPL学園高時代は、前田健太(MLBロサンゼルス・ドジャース)とバッテリーを組み、…

「時は来た!ドラフト指名を待つ男たち」

安田 尚憲 やすだ・ひさのり
履正社高
内野手・右投左打・188センチ95キロ 1999年4月15日生(18歳)

 

 兄・亮太はPL学園高時代は、前田健太(MLBロサンゼルス・ドジャース)とバッテリーを組み、三菱重工名古屋で活躍中。父・功さんは大阪薫英女学院高を2度の全国高校女子駅伝優勝に導いた名伯楽。そんなスポーツ一家に囲まれた西日本高校生を代表する左のスラッガー。インパクトの瞬間に強い衝撃を加えるスイングが特徴で、高校通算65本塁打の多くを占める「ライナー性アーチ」の要因もそこにある。

 大阪府吹田市出身の安田は市立豊津第一小時代に豊津東少年野球団で軟式野球を始め、NPB12球団ジュニアトーナメントでは阪神タイガースジュニアでもプレー。市立豊津中では元阪神の赤星憲広氏がオーナーを務める硬式野球クラブ・レッドスターベースボールクラブで基礎を学んだ。履正社高入学後は練習から木製バットを使用する環境下でインサイドアウトスイングを鍛え、1年秋からレギュラーを奪取。2年夏には甲子園出場を果たし3試合で12打数4安打を放っている。

 新チーム発足後は3番・三塁手に定着し明治神宮大会優勝まで駆け上がった秋は16試合30打数21安打4本塁打22打点と打棒を存分に発揮。翌年センバツでも尻上がりに調子を上げて17打数7安打1本塁打3打点をマークして準優勝に貢献している。

 最後の夏はセンバツ決勝戦に続き大阪大会準決勝で大阪桐蔭の前に敗退。甲子園出場はならなかったが、7試合19打数12安打3本塁打13打点。加えて10四球を選び出塁率.634の選球眼も評価を受け、侍ジャパンU-18代表に選出。WBSC U-18ワールドカップ全9試合で3番を任され、オーストラリア戦でのサヨナラ安打を含む打率.324で5打点をマーク。木製バット対応能力の高さを示した。

 プロでの夢は「WBC出場」。西日本の「安田」から世界の「YASUDA」になった履正社高での成長過程を土台にして、安田尚憲は上の世界でもさらなる研鑽を積む。