昨年のパリ五輪でバスケットボール女子日本代表監督をつとめた恩塚(おんづか)亨さん(45)が14日、大分県中津市の母校、豊陽中学校で講演をした。約320人の生徒に「自分の可能性を信じ、なりたい自分に向かって進んでほしい」と呼びかけた。 恩塚…
昨年のパリ五輪でバスケットボール女子日本代表監督をつとめた恩塚(おんづか)亨さん(45)が14日、大分県中津市の母校、豊陽中学校で講演をした。約320人の生徒に「自分の可能性を信じ、なりたい自分に向かって進んでほしい」と呼びかけた。
恩塚さんは中津南高から筑波大学に進学し、教員に。新設の大学で女子バスケット部をつくり、監督として全国優勝を連続で成し遂げた。そんな実績が評価され、2021年から3年間、女子日本代表のヘッドコーチ(監督)をつとめた。
この日は中学時代の部活動のことに触れ、「経験の短さなどを言い訳にして、『自分なんて』と逃げ道を作り可能性を下げていた」と振り返った。そして、「自分はイケてると思うことで世界は変わる。逃げていると『あの時、ああやっておけばよかった』という人生になる」と行動することの大切さを語った。
また、心理学の用語などを使いながら、試合などでうまくいかない時に仲間を励ますことが必要と強調。「脳は主語を理解できないので、それが自分を励ますことになる。仲間に『いいね』と言ってあげられる人になろう」と話した。
講演はクイズや生徒たちへの質問も交え1時間以上続いたが、生徒たちはほとんど身動きもせずに聞きいった。
生徒を代表して、バスケットのクラブチームで主将をしている3年生の本田惟千花(いちか)さんが「これからは『自分はできない』と決めつけず、まずやってみたい。これからの自分にとって、ものすごく貴重な経験になりました」とお礼を述べた。(ライター・大畠正吾)