「ボクシング・8回戦」(31日、後楽園ホール) 前WBOアジア・パシフィック・スーパーライト級王者の井上浩樹(32)=大橋=が1年1カ月ぶりの再起戦に臨んだ。67キロ契約の8回戦で、ロシア出身のミハイル・レスニコフ(ベトナム)と対戦。序盤…

 「ボクシング・8回戦」(31日、後楽園ホール)

 前WBOアジア・パシフィック・スーパーライト級王者の井上浩樹(32)=大橋=が1年1カ月ぶりの再起戦に臨んだ。67キロ契約の8回戦で、ロシア出身のミハイル・レスニコフ(ベトナム)と対戦。序盤は長身の相手に攻めあぐねたものの、3回3分4秒、左ボディーによるKO勝ちで復活を遂げた。戦績は18勝(15KO)2敗。

 井上は24年2月の地域王座統一戦で敗れて以来の再起戦で、ブランクもあり序盤はなかなか手が出なかったが、3回に相手を捉えた。強烈な左ボディーを打ち抜くと、相手はキャンバス上で膝を突いてダウン。そのまま這いつくばり、赤ん坊のようにハイハイで移動しながら悶絶し、立ち上がれないまま10カウントを聞いた。「最後はエグい。(自分の)手首くらいまで(深く)入った。これはヤバイと思った。相当入ったと思う」と、めり込むように効かせたボディーの会心の感触を振り返った。

 いとこの井上尚弥&拓真兄弟もリングサイドで応援したが、勝利で応えた。5月の尚弥のラスベガス再上陸にも弾みをつけ、「恐れ多いが、バトンを渡せた」とうなずいた。以前の減量苦から解放され、「練習も試合も全てが楽しかった」と笑顔全開。今後はウエルター級を主戦場とする意向だが、「今後のモチベーションですか?みんなが楽しく暮らすこと」と笑いを誘った。