「ジャパネット杯 春の高校バレー」第77回全日本バレーボール高等学校選手権大会第2日(6日、東京体育館)女子2回戦では、下北沢成徳(東京)が米沢中央(山形)をストレートで下し、3回戦進出を決めた。名門校の司令塔がオレンジコートで躍動した。今…
「ジャパネット杯 春の高校バレー」第77回全日本バレーボール高等学校選手権大会第2日(6日、東京体育館)女子2回戦では、下北沢成徳(東京)が米沢中央(山形)をストレートで下し、3回戦進出を決めた。
名門校の司令塔がオレンジコートで躍動した。今大会初戦の下北沢成徳はセッター、小山明(3年)が巧みなトスワークでストレート勝ちに導いた。
「(メンバー全員が)どこからでも(スパイクを)打てるのが強みの一つ。イェーモン・ミャに頼らずに、いい振り分け方ができた」
第1セット序盤から、エースが相手の徹底マークにあったが、184センチの柳千嘉(3年)らにトスを回すことで着実に得点。自らツーアタックを2本決めるなど、技術力の高さを披露した。
木村沙織、黒後愛、石川真佑ら数々の名選手を輩出した強豪で「下北沢成徳史上最強セッター」と呼ばれている。憧れは、同校OGで2024年パリ五輪代表の岩崎こよみだ。
前回大会は準優勝。雪辱を果たすため、「遠いサイドへ飛ばすトス」を磨いてきた。早朝の練習前や授業後のチーム練習後も居残り、イェーモン・ミャとダブルエースの後藤ビビアン愛音(3年)がトス練習に付き合ってくれた。
今大会は右膝の前十字靱帯(じんたい)断裂と半月板損傷の大けがで登録メンバーから外れた後藤には試合前に「一緒に頑張ってきたから大丈夫」と背中を押された。観客席で拡声器を使い、懸命に応援する仲間へ勝利を届けた。
「ビビ(後藤)のためにも、勝って優勝をプレゼントしたい」と小山。狙うは8年ぶりの春高制覇。司令塔が勝利へのトスを上げる。(児嶋基)
■小山 明(こやま・めい) 2006(平成18)年10月18日生まれ、18歳。神奈川・厚木市出身。セッター。小学3年時に緑台バレーボールクラブで競技を始め、東京・北沢中に進学。中学3年時に、全国中学校体育大会で準優勝を経験し、下北沢成徳高に進学。憧れの選手は2024年パリ五輪日本代表の岩崎こよみ(埼玉上尾)。好きな食べ物はかぼちゃのスープ。167センチ。最高到達点は272センチ。