「ジャパネット杯 春の高校バレー」として実施される第77回全日本バレーボール高等学校選手権大会(産経新聞社など主催)は6日、東京都渋谷区の東京体育館で男女の各2回戦が行われた。大阪府代表は女子でインターハイとの「2冠」を目指す金蘭会が苦しみ…
「ジャパネット杯 春の高校バレー」として実施される第77回全日本バレーボール高等学校選手権大会(産経新聞社など主催)は6日、東京都渋谷区の東京体育館で男女の各2回戦が行われた。大阪府代表は女子でインターハイとの「2冠」を目指す金蘭会が苦しみながらも辛勝。女子の大阪国際と男子の清風はストレート勝ちし、3校がそれぞれ3回戦進出を決めた。昨年の春高でベスト4の男子の昇陽は敗れた。
14年連続14回目の出場となった金蘭会は、初戦で人間環境大岡崎を相手にフルセットの末に辛勝し、3回戦へコマを進めた。昨夏のインターハイで日本一となり、春高との「2冠」を狙う中、緊張感や焦りから普段のバレーができなかったが、最後は地力の差で薄氷の勝利をつかんだ。
第1セットからプレーにミスが目立ち、金蘭会らしさが見られない。一時は最大で7点のリードを許し、21-25で先取された。
第2セット以降も巻き返しを図るが、本調子からはいまひとつ。春高の舞台に初めて立った花岡明里(3年)や平野シアラ(3年)らがスパイクを次々と決めて得点を重ね、苦しみながらも第2、第3セットを連取し、次戦へつなげた。
主将の西村美波(3年)は「今までやってきたことが出せず、結果はうれしいが悔しい」と語り、目標の春高制覇へ挽回を誓った。
金蘭会・池条義則監督「手ごわい初戦。チームが硬すぎた。両エースが機能せず苦労したが、命拾いした。3回戦以降は良い雰囲気で頑張ってほしい」
2年連続25度目の出場となった大阪国際は、昨年のインターハイ準々決勝で破った八王子実践と初戦で対戦。再びストレートで下し3回戦にコマを進めた。
第1セットは、双子の宮川姉妹の妹、琴花(ことは)(3年)の鮮やかなスパイクが次々と決まり、姉の主将、絢花(あやは)(同)も184センチとチーム一の長身を生かしたブロックで貢献。「宮川ツインズ」で流れを呼び込んだ。中盤から磯邊萌心(めぐみ)(1年)のクイックや浮田葵(2年)のサービスエースなど多彩な攻撃で8連続得点。相手を突き放し、25-17で先取した。
第2セットでは、エース川端梨沙(3年)の力強いスパイクが炸裂(さくれつ)。1年生セッターの姫子松奏音(かのん)が鮮やかなトスワークとツーアタックで相手を翻弄した。途中出場の堀田美愛(みあい)(1年)がサービスエースを決めるなど、厚い選手層を見せつけ、25-15で勝利した。
大阪国際・小林明央監督「全員が、自分のやるべきことをきっちりとやれたことが勝因。これからも一試合一試合、全力で挑んでいきたい」