3年前の対戦ではフルトン(左)に敗れていたフィゲロア(右)。(C)Getty Images 将来的な“モンスター”とのメガマッチへ。名手による再戦が小さくない注目を集めている。 現地時間11月15日、ボクシング元WB…
3年前の対戦ではフルトン(左)に敗れていたフィゲロア(右)。(C)Getty Images
将来的な“モンスター”とのメガマッチへ。名手による再戦が小さくない注目を集めている。
現地時間11月15日、ボクシング元WBC、WBO世界スーパーバンタム級王者で現WBA世界フェザー級2位のスティーブン・フルトン(米国)と、WBC世界フェザー級王者のブランドン・フィゲロア(米国)が、来年2月1日に世界戦で対戦することが決まった。
【動画】フルトンもタジタジ 井上尚弥が世界に見せつけた衝撃のKOシーンをチェック
21年11月にWBC、WBO世界スーパーバンタム級王座統一戦でフルトンが判定勝ちを収めていた再戦は、今後のフェザー級戦線を占う重要な試合となる。
昨年7月に現4団体統一スーパーバンタム級王者の井上尚弥(大橋)に8回TKOでプロ初黒星を喫して統一王座から陥落したフルトン。直後にフェザー級に活躍の場を移した30歳は、タイトル再奪取に向け、着実にステップアップを図ってきた。
今年9月に米ラスベガスのT-モバイル・アリーナで行われたWBA世界同級5位カルロス・カストロ(米国)戦では、僅差の判定(2-1)で辛勝。5回に右ストレートを浴びてダウンを喫するなど完全復活を印象付けるまでには至らなかったが、試合巧者ぶりは発揮。本人も「フェザー級でいける手応えはある」と語るなど新階級での歩みは順調だ。
一方のフィゲロアは、昨年3月にマーク・マグサヨ(フィリピン)とのWBC世界同級暫定王座決定戦に判定の末に勝利。すると、今年10月にベルトを保持していたレイ・バルガス(メキシコ)が休養王者に変更となり、正規王者に昇格。繰り上げの形で王座についた。
ここで勝てれば、将来的なフェザー転級を示唆している井上とのメガマッチが組まれる可能性も現実味を帯びてくる。そうなれば、ボクシング界での存在感も一気に高まってくる。
ゆえに王者はタイトル防衛に燃えている。米専門メディア『Fight Hub TV』の取材の応じたフィゲロアは、「すべてを披露するつもりだ。なぜ僕がフェザー級でベストなのか。その理由を示すつもりだ」と豪語。そして、こう続けている。
「自分が何をしなければならないかは分かっている。何よりここは僕の階級だ。フルトン戦では証明したい。そしてナオヤ・イノウエと戦いたい。たしかにナオヤは最強の一人だけど、僕はそういう相手と戦うためにこのスポーツをやっている。彼に勝てば、僕はパウンド・フォー・パウンドの最強選手の一人になれるはずだ。たくさんの人からコメントをもらっている。フルトンもフルトンは十分に準備を整えて臨むだろうけど、僕はファンに素晴らしい試合を見せる」
単なるタイトルマッチだけでなく、メガマッチ実現も視野に入れた再戦はいかなる決着を見るか。その行方に興味を抱かずにいられない。
[文/構成:ココカラネクスト編集部]
【関連記事】井上尚弥戦のKOショックは影響したか? 名手フルトンの“再起戦”を見た米記者が説くフェザー級での生きる道【現地発】
【関連記事】フルトン、今度は名手フィゲロアと再戦へ 王座挑戦に期待強まる一方で元世界王者は苦言「もうだめだ。彼はイノウエに壊された」
【関連記事】「仰天したということはない」フルトンが打ち明けた井上尚弥の衝撃ダウンへの“本音” 電撃再戦の可能性はあるか【現地発】