24歳のバルガスは山本とロッカーをシェア「仲良くなろうとしている」 ドジャースの山本由伸投手は現在、痛めている右肩のリハビリに励んでいる。60日間の負傷者リスト(IL)に入っているため、復帰は最速で8月中旬。リハビリと同時にこなしているのが…

24歳のバルガスは山本とロッカーをシェア「仲良くなろうとしている」

 ドジャースの山本由伸投手は現在、痛めている右肩のリハビリに励んでいる。60日間の負傷者リスト(IL)に入っているため、復帰は最速で8月中旬。リハビリと同時にこなしているのが、英語の勉強だ。

 グラウンドでは園田芳大通訳がいるが、私生活には通訳はいない。慣れない米国の環境で、飛び交う英語に「ストレスはもちろん感じますよ」。マウンドでは堂々と投げ込み、普段から笑顔を欠かさぬ25歳だが、不安が決してないわけではない。

 そんな山本の“英語の先生”の一人となっているのが、クラブハウスのロッカーが隣のミゲル・バルガス外野手だった。山本の1学年下に当たる1999年生まれの24歳は山本とロッカーをシェアしている。山本の英語について「とても上手だよ。よくやってくれている」と話す。

 自らも16歳の時にキューバから亡命し、スペイン語が公用語。マイナー生活では通訳が専属でつけられるわけではない。「多くの選手がいろいろなことに取り組んでいて、メジャーとは異なるんだ」。だからこそ、1年目で言語の壁に当たる山本の気持ちはわかる。

「ロッカーをシェアしているから、試合で多くの時間を一緒に過ごしていて、僕は仲良くなろうとしているよ。だから僕が英語を話して、ヨシが時々日本語を話したりするんだ」

 試合中も山本と隣でしばしば観戦。21日(同22日)のレッドソックス戦で、大谷翔平投手が右中間にあるダイソーの看板付近まで飛ばした473フィート(約144.1メートル)の特大弾を放った際には、ベンチで頭を抱える2人のリアクションが話題になった。「あんなホームランは見たことないよ」。そう振り返って笑う。

「彼といると心地いいんだよね」とバルガスも山本と良好な関係を築いている。12年総額3億2500万ドル(約506億円)でドジャース入り。慣れない環境で、負傷もあり焦りやさまざまなプレッシャーもあるだろう。そんな中、1歳年下の“隣人”の存在は頼もしい。(川村虎大 / Kodai Kawamura)