井上(右)に牙を向けたバルガス(左)。(C)Getty Images、(C)Takamoto TOKUHARA/CoCoKARAnext プロキャリアで無敗を貫き続ける井上尚弥(大橋)。当代屈指の破壊力を誇る“モンスター”の存在は、…

井上(右)に牙を向けたバルガス(左)。(C)Getty Images、(C)Takamoto TOKUHARA/CoCoKARAnext

 プロキャリアで無敗を貫き続ける井上尚弥(大橋)。当代屈指の破壊力を誇る“モンスター”の存在は、階級の垣根を越えて広く知れ渡る。

 衝撃的な試合展開が31歳の日本人の名を世界に知らしめた。去る5月6日に東京ドームで世界2階級制覇王者のルイス・ネリ(メキシコ)と対峙した井上は6回TKOで完勝。初回にキャリア初ダウンを喫しながらも、そこから逆襲。3度のダウンをもぎ取り、列島を熱狂させた。

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 いまや「最強」の呼び声すらある井上と拳を交わそうとする猛者は尽きない。そうした中で、「もちろん戦いたいよ」と訴えたのは、現WBC世界フェザー級王者のレイ・バルガス(メキシコ)だ。

 21年にスーパーバンタム級から転級し、22年に現タイトルを手にしていたバルガスは、母国のボクシング専門YouTubeチャンネル『CPS Boxing News』のインタビューに登場。そこで同階級への転級が囁かれる井上について「彼はエリートで、恐ろしいファイターだ」と絶賛。その上で「彼がフェザー級に上がると決めて、交渉が巧くいくなら試合を受け入れるつもりだ」と明言した。

 一方でバルガスからは井上とその陣営に“注文”も付けられている。

「これは僕だけじゃなくて、色々なプロモーター、トレーナー、そしてファンも言っていることだけど、彼が海外で戦う姿を見てみたいと思っているよ。イノウエが国内で『モンスター』なのは誰もが知っている。だから僕らは国外でどうなのか、同じだけの力を発揮できるかを見てみたいんだ」

 井上が国外で戦ったのは、米ラスベガスを舞台にした21年のマイケル・ダスマリナス(フィリピン)戦が最後。以降は、国内での興行を続けている。

 そうしたモンスターの近況をチクリと刺すバルガスは、「自分の国でなら誰でも快適に戦える。アドバンテージがたくさんあるからね」と強調。「僕は色々な国で戦ってきたから時差のある国での試合がどれほど大変かを知っている。だからイノウエが日本以外でどう戦うかをシンプルに見たい。僕とフェザー級で戦うならアメリカとかの中立的な場所でやりたい」と論じた。

 ただ、「イノウエは素晴らしいファイターだし、実力に疑いの余地なんてない」とも続けたバルガス。国外進出を求める一連の意見は、挑発的なものではないようだ。

[文/構成:ココカラネクスト編集部]

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