渡邊(右)の身体を張ったディフェンスも光り、日本はフィンランド撃破をやってのけた(C)Getty Images 歴史的な躍動に列島が沸いた。 8月27日に沖縄アリーナで「FIBAバスケットボールワールドカップ2023」の1次ラウンド…

渡邊(右)の身体を張ったディフェンスも光り、日本はフィンランド撃破をやってのけた(C)Getty Images

 歴史的な躍動に列島が沸いた。

 8月27日に沖縄アリーナで「FIBAバスケットボールワールドカップ2023」の1次ラウンド第2戦が行われ、日本はフィンランドに98-88で勝利。17年ぶりのW杯勝利を飾った。

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 ついに欧州の壁を打ち破った。

 相手は世界ランク24位のフィンランドで決して簡単な相手ではなかった。実際、日本は一時18点差をつけられ、最終クォーターも63-73と10点差で突入する劣勢だった。しかし、アカツキジャパンはここから一気に逆境をはねのける。河村勇輝が次々と3ポイントを成功させて逆転すると、試合終了間際には富永啓生が鮮やかな速攻を決め、リードを10点差として趨勢を定めた。

 試合終了直後には4年前の前回大会を知る馬場雄大が号泣。渡邊雄太の目にも涙が浮かんだ。それほどチームは勝利が欲しかった。日本バスケ界にとっては大きな一歩となる瞬間だった。

 そんなホスト国である日本の快挙は各国でも話題となっている。フィリピンのバスケット専門サイト『Tiebreaker Times』は「日本がフィンランドを相手に衝撃的な勝利。ワールドカップで希望をつないだ」と銘打ったレポート記事を掲載。歓喜に沸いた歴史的な1勝を称えた。

「第3クォーターが終わった段階で14点差をつけられていた『アカツキファイブ』にとっては、本当に大きな価値を持つ逆転劇だった。第4クォーターに逆転に成功した彼らは、最終的に10点ものリードをつけていた」

 また、NBAを含めた世界各国のバスケット情報を発信するリトアニアの専門サイト『Basketnews』も「フィンランドのリードも日本の勢いの前には無関係だった」と称賛。さらに「ホーキンソンとカワムラが素晴らしい活躍を見せた日本は、フィンランドをタイトル争いから退けた」と強調した。

 アジア1位での五輪切符獲得に大きく前進する1勝だ。この勢いで日本はどこまで勝ち上がれるか。史上初の1次ラウンド突破へ、29日のオーストラリア戦は文字通りの大一番となる。

[文/構成:ココカラネクスト編集部]

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