攻守にわたって冴えないプレーが目立った佐藤輝(C)KentaHARADA/CoCoKARAnext 阪神は8月15日の広…

攻守にわたって冴えないプレーが目立った佐藤輝(C)KentaHARADA/CoCoKARAnext

 阪神は8月15日の広島戦(マツダスタジアム)に6ー7の逆転負け。序盤から攻勢をかけながらも痛いプレーも響き、連勝は10でストップ。待望のマジック点灯はお預けとなった。

【動画】8月8日の巨人戦、8回に森下が貴重な追加点となる4号2ランを放った場面

 阪神にとってはまさに勝ちパターンともいえる試合だった。相手先発大瀬良大地から4回までに5点を奪いKO。初回は先頭の近本光司が中前打で出塁するとすぐさま盗塁を決め、その後、森下翔太の先制5号2ランが飛び出すなど幸先良いすべりだしとなった。森下は3回にも一時勝ち越しの2点適時打を放つなど、プロ初の4打点と大暴れだったが、投手陣の乱調も誤算だった。

 先発の西純矢は序盤から打線の援護がありながら5回4失点と粘れず。6回から2番手で登板した馬場皐輔もマット・デビッドソンに同点ソロを被弾、さらに不用意な四球を与えるなどしたことでその後の失点につながった。

 惜しかったのは5-7と2点を追う8回のシーンにもある。先頭の森下、大山悠輔の連打で無死二、三塁の形を作り、打席には佐藤輝明。広島は通常シフトだったため、二塁方向に転がせれば、三塁走者の森下は生還を果たせ、1点差ともなった場面。

 しかし佐藤輝は5番手、島内颯太郎の変化球であっさりと追い込まれると、最後は低めチェンジアップに手が出て空振り三振に倒れた。続く糸原健斗、原口文仁と代打攻勢もいずれも凡退に倒れ、結局この回は点を奪えなかった。

 佐藤輝はこの日、守備でもまずいプレーがあった。5-2と3点をリードする4回1死一塁、デビッドソンが放った三塁線の打球をファンブル。慌てて一塁へ送球しようとしたがボールが手につかなかった(記録は失策)。本来ならば併殺でチェンジとなるところを1死一、二塁となり、この回は無得点に終わったが、広島打線には5回から1番で始まる好打順をアシストする形となった。結果として5回は西川龍馬、代打、会沢翼に連続適時打を浴びるなど、失点につながってしまった。

 佐藤輝の失策は今季12個目。プロ3年目を迎えた今シーズンから三塁専任となり、大事なホットコーナーを任される責任は重い。防げるミスはしっかり防がないと失点につながりかねない。その意味でも悔やまれるプレーとなった。

 岡田彰布監督が常日頃から大事にしている「普通のプレー」にほころびが出て、敗れたが、16日の試合で勝てば「マジック29」は点灯する。反省を生かして仕切り直しといきたいところだ。

[文/構成:ココカラネクスト編集部]

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