ウルシェラが松葉杖、レンドンは死球後に不可解な3バント失敗■エンゼルス 5ー3 レンジャーズ(日本時間16日・アーリント…

ウルシェラが松葉杖、レンドンは死球後に不可解な3バント失敗

■エンゼルス 5ー3 レンジャーズ(日本時間16日・アーリントン)

 6月に入って10勝5敗と好調のエンゼルスに、暗雲が立ち込めている。15日(日本時間16日)の敵地レンジャーズ戦でジオ・ウルシェラ内野手が初回の走塁で負傷し、途中交代。さらにアンソニー・レンドン内野手も死球を受けた。内野手の離脱者続出で緊急事態に陥っている。

 復帰した直後だった。ウルシェラは5試合ぶりのスタメン出場だったが、初回の第1打席で併殺打を放って一塁を駆け抜けた際に激しく転倒。しばらく立ち上がれなかった。一度守備に就いたが、2回からウォルシュに交代した。さらに、レンドンも初回に死球を受けた。この日、ドルーリーが出場停止処分を受けていたため、内野の代わりがおらず強行出場。第3打席では1死一塁で、不可解なスリーバント失敗もあった。

 試合後、ネビン監督はウルシェラについて「とても痛みを感じているようだ。腰骨が(ベースに)挟まったような感じだった。いいニュースを聞けるように祈っている」と説明。16日(同17日)に検査すると明かした。ウルシェラは松葉杖で復帰まで時間がかかりそうだと示唆。レンドンも「感覚はある」と言うが、判断はレントゲン検査の結果待ちとなっている。

 前日14日(同15日)には新人のザック・ネト内野手が左脇腹痛で途中交代し、10日間の負傷者リストに入った。好調のウルシェラ、4番のレンドンが離脱となれば大きな痛手となる。そんな中、マイナーで活躍しているのがデビッド・フレッチャー内野手とマイケル・ステファニック内野手だ。彼らの昇格の可能性を米スポーツ専門メディア「ジ・アスレチック」のエンゼルス番サム・ブラム記者に聞いた。

フレッチャーは好調も忌引きリスト入り、ステファニックは守備に課題

 フレッチャーは今季3Aで打率.365、1本塁打、21打点と好成績を残している。ブラム記者は「フレッチャーが健康で、昇格できる立ち位置であれば(すでに)ここにいるだろう」と厳しい見方をする。4月にアウトライトでロースターの40人枠から外れたため、ネトの代わりに昇格したのはアンドリュー・ベラスケス内野手だった。また、忌引きリストに入っているため、「どのくらいチームを離脱するかはわからないけど、しばらくの間は昇格しないだろう」と話した。

 また、ステファニックも打率.347と打ちまくっているが、ブラム記者が指摘したのは守備力。今季マイナーでは二塁を守っているが6失策、守備率.970とミスも多い。エンゼルスはドルーリーやレンフローの加入もあり、チームとして打力が向上している。「今のチームは守備力を求めている」と昇格できない理由を推測した。またメジャーデビューした昨季は打率.197。本塁打、打点ともになくOPSも.509と、結果を残せなかったことも要因の一つだと分析する。

 ポストシーズンが手に届く位置にある中での故障者続出。そんな中、マイナーで躍動する2人にチャンスは巡ってくるのか。いずれにせよ“代打昇格組”の活躍が、2014年以来のポストシーズン進出には不可欠だ。(川村虎大 / Kodai Kawamura)