今週は中京競馬場でハンデ重賞・日経新春杯(芝2200m)が行われる。一昨年は13人気ミスマンマミーア、昨年は9人気ヤシャマルがそれぞれ激走。京都で施行されていた時代から波乱傾向が強く、穴狙いが捗るレースコースと言えそうだ。

過去10年のデータ分析から浮かび上がったキーワードをもとに出走馬を分析していく。ここでは「プラスデータ」としてヴェルトライゼンデを取り上げる。

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■左回りも【1.1.2.0】と安定

日本ダービー3着、ジャパンC3着の実績は間違いなくこのメンバーで最上位。それでも自身初となる斤量59キロを背負うことによる死角が生じてしまう1頭だが、今回お伝えしたいデータはこちら。

・前走牡馬混合GIで5着内【3.1.0.1】

サトノノブレス、ミッキーロケット、さらにはのちの国際GI馬グローリーヴェイズなどが該当。GI好走がありつつハンデ戦に出走できるレベルの斤量に収まっているということで、ほとんど大崩れがない。

ヴェルトライゼンデについて補足すると、左回りの成績は【1.1.2.0】。特筆すべきはこのなかに2度のGI3着と中京芝2200mの連対歴が含まれている点にある。酷量を加味しても軽くは扱えない1頭だ。

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著者プロフィール

田原基成(たはらもとなり)●競馬評論家 競馬予想の魅力を世に発信し続ける「競馬ストーリーテラー」。予想に対して謎ときに近い魅力を感じており、ローテーション・血統の分野にて競馬本を執筆。現在はUMAJIN内「競馬サロン」にてコラム【競馬評論家・田原基成のいま身につけるべき予想の視点】 執筆中。『SPREAD』ではデータ分析から読み取れる背景を紐解き、「データの裏側にある競馬の本質」を伝えていく。