セ連覇の燕は高卒3年目・長岡が台頭…GG賞を受賞した 内野の要でもある遊撃は、守備範囲や肩の力も必要で負担の多いポジショ…
セ連覇の燕は高卒3年目・長岡が台頭…GG賞を受賞した
内野の要でもある遊撃は、守備範囲や肩の力も必要で負担の多いポジションである。守備の名手と呼ばれる選手が遊撃を担うことが多く、長く活躍することは容易ではない。今シーズンは苦戦するベテランに若手の台頭――。顔ぶれが大きく変わり“世代交代”がはっきりした1年にも思える。
今季、リーグ優勝したヤクルトとオリックスはともに、高卒3年目が遊撃を担った。中でも、一番のブレークはヤクルト・長岡秀樹だろう。今季は139試合に出場し、打率.241、9本塁打、48打点。ゴールデングラブ賞も受賞した。また、オリックス・紅林弘太郎内野手も守備や確実性が課題とはいえ2年連続で130試合以上に出場。遊撃の定位置を獲得した。
広島では4年目22歳の小園海斗内野手が2年連続100安打以上を放つ活躍を見せた。阪神では2年目26歳の中野拓夢内野手が2年連続で135試合に出場。ベストナインに選出され、鳥谷敬内野手が離れて以降、固定できなかった遊撃で躍動した。
また、レギュラー定着とまではいかずとも台頭した若手も多い。中日は2年目19歳の土田龍空内野手が自己最多の62試合、巨人も中山礼都内野手が1軍デビューを果たし計50試合に出場した。
坂本勇人は83試合で5本塁打、京田陽太はDeNAに移籍
若手の台頭の裏には、岐路に立たされるベテランの存在があるのも事実。これまで長年、巨人を支えてきた坂本勇人内野手は怪我もあり、83試合、87安打、5本塁打、33打点。レギュラーを手にした2年目の2008年以降では初めて規定打席に到達できなかった。
2017年に149安打を放つ活躍でセ・リーグ新人王に輝いた京田陽太内野手は中日の“顔”になりつつあった。しかし、今季は自己最少の43試合出場にとどまり、オフにはDeNAにトレードとなった。
小園が台頭した広島でも、不動の遊撃として2016年~2018年の3連覇に貢献した田中広輔内野手が自己ワーストの41試合出場。京田が移籍するDeNAでは、2017年までレギュラーを務めた倉本寿彦内野手が今オフ、戦力外通告を受けた。
ソフトバンク・今宮健太内野手や西武・源田壮亮内野手ら“充実期”を迎えた選手もいる一方で、世代交代が進む現状も浮かび上がる。今季苦戦したベテランたちは来季、意地を見せることはできるだろうか。(Full-Count編集部)