23日に阪神競馬場で行われる第83回菊花賞(GI、芝3000m)の過去10年データを紹介する。

今年は日本ダービー馬ドウデュースが凱旋門賞参戦で回避。皐月賞馬ジオグリフ、皐月賞と日本ダービーで2着のイクイノックスが天皇賞・秋へ参戦と春のクラシック上位メンバーが不在。

条件戦からセントライト記念を制したガイアフォースをはじめとする新興勢力を中心に、日本ダービー3着のアスクビクターモア、神戸新聞杯を制したジャスティンパレスらが“乱菊”のタイトルを狙う。

ここでは予想のヒントになる「前走ローテ」を分析していく。

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■昨年、馬券外の神戸新聞杯組

過去10年、最多7勝を誇り計15頭が馬券に絡むのは、前走・神戸新聞杯組。基本的には上位人気の好走が目立つが、2016年には6番人気のエアスピネルが3着、13年には5番人気のサトノノブレスが2着、12年には7番人気のユウキソルジャーが3着と好走した。

[菊花賞]過去10年の前走ローテ

神戸新聞杯 【7-4-4-50】 勝率10.8%、連対率16.9%、複勝率23.1% セントライト記念 【2-4-1-46】 勝率3.8%、連対率11.3%、複勝率13.2% ラジオNIKKEI賞 【1-0-0-1】 勝率50.0%、連対率50.0%、複勝率50.0% 札幌記念 【0-1-0-2】 勝率0.0%、連対率33.3%、複勝率33.3% 小牧特別 【0-1-0-0】 勝率0.0%、連対率160.0%、複勝率160.0% 阿賀野川特別 【0-0-2-1】 勝率0.0%、連対率0.0%、複勝率66.7% 兵庫特別 【0-0-1-4】 勝率0.0%、連対率0.0%、複勝率20.0% 木曽川特別 【0-0-1-0】 勝率0.0%、連対率0.0%、複勝率100.0% 支笏湖特別 【0-0-1-0】 勝率0.0%、連対率0.0%、複勝率100.0%

しかし、昨年は神戸新聞杯で日本ダービー馬シャフリヤールを下したステラヴェローチェが本番で2番人気4着、同2着で1番人気のレッドジェネシスは13着に敗れ、前走・神戸新聞杯組が崩れた。

神戸新聞杯→菊花賞の連勝は過去10年、2020年のコントレイル、16年のサトノダイヤモンド、13年のエピファネイア、12年のゴールドシップの4頭。今年2着馬に3馬身半差で圧勝したジャスティンパレスが、これらの名馬に迫れるかハードルは高い。

神戸新聞杯で敗れた馬の活躍も多く、2着馬は【1.3.1.5】、3着馬は【2.1.0.6】、4着以下は【0.0.2.37】。今年2着のヤマニンゼスト、3着のボルドグフーシュにはマークが必要となる。

■前走・2勝クラスの馬券内率57.1%

前走・セントライト記念組は【2.4.1.46】。昨年は4番人気のタイトルホルダーが制し、3番人気のオーソクレースが2着と、前走・神戸新聞杯組を圧倒した。2020年に5番人気のサトノフラッグが3着、19年に8番人気のサトノルークスが2着と、3年連続で馬券に絡んでおり、複勝回収値「93」は神戸新聞杯より上。

ただし、セントライト記念→菊花賞の連勝は2015年のキタサンブラックのみ。ガイアフォースが父同様に連勝を飾るか注目されるが、【0.2.1.4】と複勝率42.9%を誇る2着馬からアスクビクターモアのほか、3着馬【0.1.0.9】、4着以下【1.1.0.27】と、決してノーチャンスではない3着以下から、今年4着のセイウンハーデス、6着のボーンディスウェイ(※抽選対象)にも警戒が必要だ。

なお、前走・2勝クラス組は【0.1.5.35】。昨年は前走・木曽川特別(2勝クラス)1着のディヴァインラヴが6番人気3着、20年は小牧特別(2勝クラス)1着のアリストテレスが4番人気2着、18年は阿賀野川特別(旧・1000万下)1着のユーキャンスマイルが10番人気3着、17年は阿賀野川特別(旧・1000万下)1着のポポカテペトルが13番人気3着と、穴馬の台頭が目立つ。

前走・2勝クラス組のうち、2200mは【0.1.3.3】で複勝率57.1%。今年、阿賀野川特別(2勝クラス)を快勝して挑むセレシオンは特注馬として取り上げておきたい。

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文●SPREAD編集部