東は開幕投手を務めるも1勝5敗不振→中継ぎ配転■中日 6ー1 DeNA(30日・横浜) セ・リーグ2位が確定しているDe…

東は開幕投手を務めるも1勝5敗不振→中継ぎ配転

■中日 6ー1 DeNA(30日・横浜)

 セ・リーグ2位が確定しているDeNAは9月30日、本拠地・横浜スタジアムで最下位・中日に1-6と完敗。リリーフ左腕2人が失点し、10月8日に開幕するクライマックスシリーズ(CS)へ向けて不安を残した。今季開幕投手を務めた東克樹投手は、救援に配置転換され79日ぶりに1軍登録されたが、2回2安打1失点。エドウィン・エスコバー投手は1イニングで2点を失った。

 先発の大貫晋一投手は5回を4安打1失点。チームトップの11勝を挙げているとあって、CSへ向けても死角なしの投球ぶりだった。しかし、その後がいけない。6回に登場した東は、先頭の大島に143キロのストレートを中前へ運ばれ、2死二塁となった後、高橋周に121キロのカーブを中前適時打された。7回も続投し、7、8、9番の下位打線を3者凡退に仕留めたものの、主軸級の左打者に痛打されたところに不安を残した。

 東は2020年2月にトミー・ジョン手術を受け、リハビリを経て昨年9月に1軍復帰。今季は本格的な復活を期して初の開幕投手に指名されたが、1勝5敗と振るわず。7月には新型コロナウイルスの陽性判定を受けて離脱した。回復後も調子は上がらず、中継ぎとしてCSで戦力になるかどうか、首脳陣が見極めることになった。

 三浦大輔監督は「ずっと先発でやってきてもらって、今度はリリーフということで、試合への入り方が変わる。(CSで使えるかどうか)それを見ているところ。まだ見ていきたい」と、レギュラーシーズンの残り3試合の中で“追試”を課す意向を示した。

エスコバーはリーグ2位の登坂数…4試合連続の不調

 一方、エスコバーはシーズンを通してセットアッパーの役割を果たしてきただけに、より深刻だ。8回に登板し、先頭の岡林に左前打、大島に四球を許し、ビシエドには真ん中高めの154キロ速球を打ち返され、中堅フェンス直撃の2点二塁打にされた。これで4試合連続の不調である。

 9月20日の阪神戦では、1点リードの8回に登板し、1イニングも持たずに4安打1四球3失点“KO”。同22日の巨人戦でも8回に登板し、無死満塁のピンチをつくって伊勢大夢投手にマウンドを譲った。同25日のヤクルト戦では同点の9回に登板し、丸山和に2年連続優勝を決めるサヨナラ打を許した。

 三浦監督は27、28日の中日戦でエスコバーをベンチから外し休養を与えるも、5日ぶりの登板でも復調の兆しは見えなかった。同僚の伊勢に次ぐリーグ2位の68試合に登板しているだけに、疲労の色もうかがえる。指揮官は「2、3日休んだからといって疲労がゼロになるわけではない。まだ時間はあるので、しっかり調整してほしい」と期待するが、同じ左腕で“代役候補”の東も打たれ、心配は尽きない。

 DeNAにとって、強力リリーフ陣は生命線だ。好調を維持している守護神の山崎康晃投手、伊勢、2年目の入江大生投手らを含め、勝利の方程式をどう組み立てていくのか。就任後初の短期決戦に挑む三浦監督にとって、腕の見せ所だ。(宮脇広久 / Hirohisa Miyawaki)