日本ハム新庄剛志監督(50)がファン投票でオーダーを決める〝公約〟を実現した。19日DeNA戦で、あらかじめ募集していた投票結果を発表。1番万波、2番清宮と続くスタメンとなった。
【ファン投票オーダー】
1(右)万波中正
2(一)清宮幸太郎
3(中)浅間大基
4(捕)清水優心
5(左)今川優馬
6(遊)水野達稀
7(指)王柏融
8(二)渡辺諒
9(三)佐藤龍世
応募総数は6万4448票。ポジション別に実施され、打順は票の多かった順に並んだ。ファン投票の代表格といえば、オールスターゲーム。日本ハムのオールスターにふさわしいオーダーかと思いきや… 売り出し中の若手が多いこともあって、ハム党でなければ顔と名前が一致しないようなメンバーが並んだ。
「なかなか良い打順やなって感じ」と新庄監督は満足げだったが、地味な印象は否めない。いわゆる人気投票で、中田、西川、大田といったおなじみの主力選手がごっそり抜けた影響を感じさせる結果となったが、原因はそれだけではない。
「人気がある選手がちょっと故障があって出られないとかもある。それは、いちいち言わない。1位の子がケガをしていたら2位の子が出る」と新庄監督。人気上位が予想された近藤をはじめ、杉谷、野村、五十幡といった、ある程度キャラの立った選手が故障していることも渋すぎるオーダーに拍車をかけた。
中心選手の近藤は左ひざの違和感で欠場続き。昨季7本塁打の野村は左足首捻挫。ムードメーカー杉谷は左太もも違和感。「俊足4番」候補と監督に指名された五十幡は急性腰痛。キャンプやオープン戦のアクシデントで、それぞれ開幕1軍が微妙な状況にある。「中途半端にやり始めて、また変になってかえってくるより、しっかりできあがってからの方がいい」と指揮官は復帰を急がせない方針だ。
ケガ人を除く日本ハム・オールスターで臨んだ試合は、先発野手9人でわずか4安打に抑えられた。ところが、ただでは転ばないビッグボス。ベンチで「人気ないんだね」とハッパをかけた選手たちが発奮。3点を追う8回、途中出場の石井や外国人選手らの活躍で一挙5点をあげて逆転勝ちした。
「ファンが選んでくれたスタメンで勝ててうれしい。(シーズン中も)全然ありますよ」と不敵に笑う新庄監督。けが人続出のピンチも、戦力不足は今に始まったことではない。「はぁ? 誰やねん、おまえ」という選手起用と変幻自在のオーダーを予告しているだけに、やりくり上手なビッグボスがこれからも楽しませてくれそうだ。
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