コロナ禍以前の活気が徐々に戻る東京・秩父宮ラグビー場。満足のいかない序盤戦の課題を克服し、前節の慶大戦で快勝を手にした…

 コロナ禍以前の活気が徐々に戻る東京・秩父宮ラグビー場。満足のいかない序盤戦の課題を克服し、前節の慶大戦で快勝を手にした明大は、同じく全勝のまま、復権に向けて躍動を見せる帝京大との一戦に臨んだ。開始早々、帝京大からの強いプレッシャーを受け、敵陣に入り込むことができない。前半は無失点に抑えられ、ハーフタイムを挟んだ。後半序盤、反撃のトライで得点を挙げるものの、幾度ものチャンスを生かせずに7-14で敗戦。明大は、目標としていた対抗戦全勝を飾れず、今季対抗戦初黒星となった。

 試合序盤から自陣深くを攻め入られる状態が続き、明大のやりたいラグビーを展開できない。前半15分、それまではなんとか抑えこんできたものの、相手ボールスクラムから出たボールを帝京大がすぐさま左サイドへキックパス、そのまま先制トライを明け渡してしまう。また、28分には、明大の隙を突いて駆け抜けた帝京大がそのままゴールポスト下へ。縦横無尽に駆け回る帝京大の攻撃を止め切ることができずに得点を許す展開に。明大は、粘り強いアタックを体現し、左右を大きく使った巧みなパス回しを見せるが、前半は無失点に抑えられてしまった。敵陣に攻め入れられない苦しい時間帯が続いたまま、0-7でハーフタイムを迎えた。

 


帝京大のディフェンスをかわそうとする雲山。持ち味のキックで好機を生んだ

 後半戦、何としても得点を重ねて流れをつくりたい明大。後半4分、ついに相手陣内深くに侵攻。敵陣20メートルでのマイボールラインアウトを直接キャッチしたSH飯沼蓮から、隙を走りこんだWTB石田吉平へとパスがつながり、インゴール直前までゲイン。FWを中心にフェーズを重ね、最後は、今季初スタメンとなったプロップ大賀宗志がインゴールにねじこんだ。後半11分には、マイボールラインアウトから素早くボールを展開し、CTB廣瀬雄也が走りこむと、またもや石田が敵陣深くへ。結果としてトライには結びつかなかったが、後半はFW陣とBK陣が連携した積極的なアタックが目立った。それからは、キックを持ち味とするFB雲山弘貴のロングキックで敵陣での好機を多く生んだ。しかし、完成度の高い帝京大の脅威なディフェンスに圧倒され、追加点を挙げられない。30分にわたる一進一退の攻防が続き、1トライの点差を奪い返すことができず、7-14で明大の第5節が終了した。

 


インゴール直前へと一歩を進める石田

 帝京大にあと一歩及ばず初黒星となったが、前半で受けてしまったプレーを後半で修正するなど最後まで攻める姿勢を崩さなかった。そのなかでも、両者共にこだわってきたスクラムが今試合の注目ポイントに。これまでの試合、セットプレーで優勢にあった明大だが、帝京大のフィジカルに対応しきれずに劣勢となってしまった。しかし、PGを狙わずに正々堂々とスクラム勝負に挑む姿が見受けられた。「全てのスクラムが負けたということではない」と話すNO・8大石康太副将は敗戦の悔しさをにじませる一方で、「まだ終わっていない」と前向きに発言する。次戦は、2週間後に控えている明早戦。2週間という準備期間のなかで「自分たちがやってきたことをどれだけ信じられるかということが最終的に自分たちを支えるもの」と話す飯沼主将。課題として挙げた「精度」の部分を改善し、明早戦への準備に向かう。今回の敗戦を糧にして、秩父宮の地で明大フィフティーンは修正を見せられるか。

(記事 谷口花、写真 安齋健)

コメント ※記者会見より

神鳥裕之監督

――今日の試合を振り返って

 我々としては今シーズン初めての秩父宮で、帝京大学さん相手に全勝対決ということで、選手たちには「80分間を楽しんでこい」と言って送り出したのですが、結果としてはこういう結果になってしまい非常に残念です。悔しい思いでいっぱいです。しかし、選手たちはよくやってくれました。今シーズンはまだ終わったわけではないので、この悔しい気持ちを次の試合に繋げて、次の試合、そして大学選手権に向けてしっかりと戦っていけるように、この敗戦が糧となったと思えるような試合にしたいと思っていますので、気持ちを切り替えて次の試合も頑張っていけたらなと思います。

――早明戦への抱負をお願いします

 自分たちとしては1年間やってきたことをしっかりと突き詰めていくというだけだと思いますので、今日の敗戦を踏まえて、またしっかりと準備をしていく、一戦一戦しっかりと戦っていくということだけだと思います。特別なことを何かするというわけではなくて、今までやってきたことを積み上げていき、いい準備をして迎えたいと思います。

SH飯沼蓮主将

――今日の試合についていかがですか

 このようなタフな試合になることは分かっていて、リードされることも想定していたのですが、後半流れが来た時に自分たちがトライを取りきれないシーンが何度かあり、そこで明治の流れにできなかったところが敗因だと思います。苦しいなかでの精度がチームの本質だと思うので、そこ(精度)をもっとあげていかないといけないなというのを感じる試合でした。

――早明戦への抱負をお願いします

 相手も大切なのですが、最後は自分たちがやってきたことをどれだけ信じられるか、また、信じられるほどの準備をやってきたかという部分が、最後の自分たちを支えるものになると思うので、まだ時間もありますし、切り替えてしっかり準備していこうと思います。

NO・8大石康太副将

――今日の試合についていかがですか

 負けたことが全てなのかなと思っています。あと1試合、早稲田戦があるということで、僕たちがそれに対してどれだけいい準備ができるかだと思います。今日の敗戦を糧にして、対抗戦、選手権に向けてもう一度精進していきたいと思います。

――早明戦への抱負をお願いします

 まだ終わっていないというのもあるし、これ以上負けたくないので、それに対してしっかり準備をしていくだけだと思います。

関東大学対抗戦
明大スコア帝京大
前半後半得点前半後半
14
合計14
【得点】▽トライ 大賀 ▽ゴール 廣瀬(1G)
※得点者は明大のみ記載
 
関東大学対抗戦Aグループ得点表(11月21日現在)
チーム勝ち点試合得点失点得失トライ
明大2665012726520742
早大2054012635121241
帝京大2766003065425247
慶大1553021531044925
筑波大146303115137-227
青学大1600668261-1953
立大1600642374-3322
日体大106204130303-732

 

関東大学対抗戦Aグループ星取表(11月23日現在)
 明大早大慶大帝京大筑波大日体大立大青学大
明大12/5 14:00秩父宮〇46-17
6T5G2PG
●7-14
1T1G
〇53-14
9T4G
〇46-10
8T3G
〇68-7
10T9G
〇52-3
8T6G
早大12/5 14:00秩父宮11/23 14:00秩父宮●22-293T2G1PG〇21-14
3T3G
〇96-014T13G〇70-0
12T5G
〇61-13
9T8G
慶大●17-46
3T1G
11/23 14:00秩父宮12/4 13:00秩父宮●12-34
2T1G
〇43-5
7T4G
〇41-5
7T3G
〇40-14
6T5G
帝京大〇14-7
2T2G</p >
〇29-2212/4 13:00秩父宮〇17-7
2T2G1PG
〇91-18
13T13G
〇103-0
17T9G
〇52-08T6G
筑波大●14-53
2T2G
●14-21
2T2G
〇34-123T3G1PT1PG1DG●7-17
1T1G
11/27 14:00江戸川11/20 11:30秩父宮11/7 13:00青学大G
日体大●10-46
1T1G1PG
●0-96●5-43
1T0G
10/24 13:00帝京大G11/27 14:00江戸川11/7 13:00日体大G11/20 13:00大和
立大●7-68
1T1G
●0-70●18-91
2T1G2PG
●0-10311/20 11:30秩父宮11/7 13:00日体大G11/27 11:30江戸川
青学大●3-52
1PG
●13-61
1T1G2PG
●14-40
2T2G
●0-5211/7 13:00青学大G11/20 13:00大和11/27 11:30江戸川

※秩父宮は秩父宮ラグビー場、熊谷および熊谷Bは熊谷ラグビー場、帝京大Gは帝京大学百草園グラウンド、早大Gは早大上井草グラウンド、足利は足利市総合運動公園陸上競技場、江戸川は江戸川区陸上競技場、秋葉台は秋葉台公園球技場、明大Gは明大八幡山グラウンド、敷島は群馬県立敷島公園サッカー・ラグビー場、上柚木は上柚木公園陸上競技場、大和は神奈川大和スポーツセンター競技場、駒沢は駒沢オリンピック公園陸上競技場。