暖かい日差しに照らされた埼玉・セナリオハウスフィールド三郷。これまでの3戦、なかなか本来のパフォーマンスを発揮できて…

  暖かい日差しに照らされた埼玉・セナリオハウスフィールド三郷。これまでの3戦、なかなか本来のパフォーマンスを発揮できていなかった明大は、好調の筑波大と対戦した。前半開始6分、明大は敵陣10メートルラインでのラインアウトからトライを奪い、ペースをつかむ。そこから圧倒的なパワーで、終始筑波大を寄せ付けなかった。試合を通して、「重戦車」の名にふさわしいプレーを見せ、最終スコア53―14で価値のある4勝目を手に入れた。

  これまでの試合でも光っていた強力な筑波大のディフェンスに対して、セットプレーを起点に素早いアタックを展開し、ボールを前に押し進める明大。開始6分、敵陣10メートルでのラインアウトからサイド側を一気に抜け出し、ロック山本嶺二郎がファーストトライ。さらに13分には、同じ場所のラインアウトから得意のドライビングモールで押しこみ、得点を重ねる。20分には、FW陣が敵陣深くでゲインを重ね、最後は、SH飯沼蓮からパスを受けたWTB松本純弥がゴールポスト下でグラウンディング。前半半ばには我慢の時間はあったものの、これまでの試合より反則の数を大幅に減らし、ピンチを耐え抜いた。すると40分、SO伊藤耕太郎がスワーブで相手の外側を抜き、すぐそばを走りこんだFB石田吉平がインゴールへ。スクラムでも筑波大を圧倒し、完全に明大の空気をつくって24-0で前半を折り返した。

 


圧巻のアタックを見せたフランカー福田陸人

 

 気合を入れ直して臨んだ後半。後半12分、意地を見せる筑波大に初トライを奪われる。その直後、相手のギャップを突いて1トライを挙げるが、18分、素早く展開する筑波大の攻撃を止めきれず、再びトライを献上。しかしこれ以降は、食らいつこうとする筑波大に対し、明大は攻撃の手を全く緩めなかった。35分には、FW陣が力強いゲインで攻め入り、トライを奪う。主導権は完全に明大が握っていた。試合終了間際の41分、自陣中央で伊藤のキックパスから松本が右サイドを走り抜けて46-14。44分には、けがから復帰したWTB雲山弘貴が右サイドから大きく飛ばしたキックを左サイド大外で松本がキャッチし、そのままトライへ。試合終盤の2連続トライでスコアを53-14とし、試合を締めくくった。

 

トライを量産する起点となった明大のラインアウト

 

 試合後の会見で、CTB江藤良は「試合に出ていたメンバーだけでなく、チーム全員でつかんだ勝利」と振り返る。明大にとって満足のいく出来ではなかったこれまでの3試合。チームで何度も話しあい、徹底的に筑波大を研究し、満を持して今日を迎えた。SH飯沼蓮主将が「相手に合わせずいい準備をして100%でできた」と言うように最も明大らしい完成度の高い一戦だった。これから、さらに厳しい戦いが待っている。今日のように持ち味を生かせるかが、カギとなるだろう。

(記事 冷水睦実、写真 谷口花)

コメント

神鳥裕之監督

――今日の試合を振り返って

 今日は非常に好調な筑波さんを相手に、明治らしい戦いをしようと、選手たちが準備をして試合に臨みました。その結果としては本当に良くやってくれたと思います。今シーズンで一番明治らしい戦いをしてくれたと評価しています。この戦い方を今年のスタンダードにして、以降の試合でもしっかり成長していきたいと思います。

――明治らしい戦いとは具体的にどんなところにありますか

 強いセットプレーが一つ、あとはクイックテンポと強いアタック、ブレイクダウンの全て噛み合ったプレーがこれまでできていなかったのですが、今シーズンで一番できていたと思います。

――2週間で修正してきたということをどういう風に捉えますか

 これまで、戦っている選手たちが満足していなかった、そういった意味での緊張感であったり、相手が筑波さんということで彼らなりに色々と自分たちのあるべき姿を話し合いながら挑んだということもあったなかで、この2週間で急激にこのチームが成長したというよりかは、本来持っていた自分たちの力をもう一度確認し合うことによって、今回の勝ちにつなげられたのだと思います。

――今季一番の試合という評価に関して、監督から何か促したことはありますか

 選手たちはテーマをつくって、自分たちからアクションを起こすということをやっていました。筑波さんは開始5分からエンジン全開でいい試合をしていましたので、受けてから何かリアクションを起こすのではないとして、テーマを『アクション』と決めました。語源においては、自分から仕掛けていくということで、このゲームに関しては、これらができてこその力を発揮できたと思います。

SH飯沼蓮主将

――今日の試合を振り返って

 前回試合の日体大戦で思うように試合ができなかったので、チームが危機感を感じて、ミーティングをしたりしました。そこで全員がしっかりと気持ちを切り替えて、筑波戦に向けていい準備ができたことが、今日の試合が良くなった理由だと思います。どんな相手でも自分たちの100%の準備をして100%の試合を表現するということをしっかりと続けて、ここからまた強い相手が続くので、いい試合ができたらいいなと思います。

――いい準備とは具体的にどんな準備をされたのですか

 今回の試合のために、4年生でアタックやディフェンスなどをチームで分けました。自分たちのレビューと相手のプレビューを選手間でまず行って、そこを話し合って、全体で共有するというところから始めました。まずはそこの準備と、しっかり相手をプレビューした上での練習の入りを意識して、常に筑波をイメージしながらこの2週間準備してきたので、それが一番大きかったのかなと思います。

――アタックの面で意識していたこと

 相手のディフェンスに合わせてアタックをするのではなく、自分たちのテンポで自分たちのやりたいようなアタックをするというところで、相手に流されるのではなく立てて切っていこうという話をしました。

CTB江藤良

――今日の試合を振り返って

 自分たち試合メンバーだけで今回は勝ったのではなく、Bチームが筑波をイメージしてアタックやディフェンスをしてくれ、チームで取った勝利だと思うので、それを今日だけで終わらずに今後の慶応戦、帝京戦、早稲田戦につなげていき、チーム全体で勝利を取り続けて行こうと思います。

――ディフェンスやアタックをどのようなイメージでされていましたか

 アタックは、自分たちがどうアタックするかというところにフォーカスして相手のディフェンスがどうやって出てくるか、どういう特徴があるかを掴んで、常に行動していました。自分たちで相手を分析して、自分たちがどうするかというのを決めていたので良かったのだと思います。

関東大学対抗戦
明大スコア筑波大
前半後半得点前半後半
242914
53合計14
【得点】▽トライ 山本、田森、松本3、石田、福田、江藤、紀伊 ▽ゴール 廣瀬(2G)、齊藤(2G)
※得点者は明大のみ記載
 
関東大学対抗戦Aグループ得点表(10月24日現在)
チーム勝ち点試合得点失点得失トライ
明大2044002193418535
早大1944002482722138
帝京大1844002632523840
慶大154301136587822
筑波大541036496-329
青学大0400430205-1753
立大0400412282-2702
日体大0400433276-2434

関東大学対抗戦Aグループ星取表(10月24日現在)
 明大早大慶大帝京大筑波大日体大立大青学大
明大12/5 14:00秩父宮11/3 14:00駒沢11/20 14:00秩父宮〇53-14
9T2G
〇46-10
8T3G
〇68-7
10T9G
〇52-3
8T6G
早大12/5 14:00秩父宮11/23 14:00秩父宮11/3 11:30駒沢〇21-14
3T3G
〇96-014T13G〇70-0
12T5G
〇61-13
9T8G
慶大11/3 14:00駒沢11/23 14:00秩父宮12/4 13:00秩父宮●12-34
2T1G
〇43-5
7T4G
〇41-5
7T3G
〇40-14
6T5G
帝京大11/20 14:00秩父宮11/3 11:30駒沢12/4 13:00秩父宮〇17-7
2T2G1PG
10/24 13:00帝京大G〇103-0
17T9G
〇52-08T6G
筑波大10/24 13:00セナリオH●14-21
2T2G
〇34-123T3G1PT1PG1DG●7-17
1T1G
11/27 14:00江戸川11/20 11:30秩父宮11/7 13:00青学大G
日体大●10-46
1T1G1PG
●0-96●5-43
1T0G
10/24 13:00帝京大G11/27 14:00江戸川11/7 13:00日体大G11/20 13:00大和
立大●7-68
1T1G
●0-70●5-41
1T0G
●0-10311/20 11:30秩父宮11/7 13:00日体大G11/27 11:30江戸川
青学大●3-52
1PG
●13-61
1T1G2PG
●14-40
2T2G
●0-5211/7 13:00青学大G11/20 13:00大和11/27 11:30江戸川

※秩父宮は秩父宮ラグビー場、熊谷および熊谷Bは熊谷ラグビー場、帝京大Gは帝京大学百草園グラウンド、早大Gは早大上井草グラウンド、足利は足利市総合運動公園陸上競技場、江戸川は江戸川区陸上競技場、秋葉台は秋葉台公園球技場、明大Gは明大八幡山グラウンド、敷島は群馬県立敷島公園サッカー・ラグビー場、上柚木は上柚木公園陸上競技場、大和は神奈川大和スポーツセンター競技場、駒沢は駒沢オリンピック公園陸上競技場。