10月9日、東京六大学野球秋季リーグの第4週1日目が行われ、第2試合では明大が9対0で東大に完勝した。明大のエース右腕・竹田は立ち上がりから安定したピッチングでスコアボードにゼロを並べた。 明大は初回から攻勢に出た。1番・陶山勇軌(4年・…

 10月9日、東京六大学野球秋季リーグの第4週1日目が行われ、第2試合では明大が9対0で東大に完勝した。

明大のエース右腕・竹田は立ち上がりから安定したピッチングでスコアボードにゼロを並べた。

 明大は初回から攻勢に出た。1番・陶山勇軌(4年・常総学院)、2番・村松開人(3年・静岡)の連打から1死二、三塁として内野ゴロの間に1点を奪うと、5番・山田陸人(3年・桐光学園)がレフトへタイムリーを放って2点を先制。さらに3回表に2死三塁から6番・宗山塁(1年・広陵)のセンター前タイムリー、5回表には3番・丸山和郁(4年・前橋育英)が2塁打とエラーで三塁に進み、4番・上田希由翔(2年・愛産大三河)が犠牲フライで1点ずつを追加。5回までに8安打で4点を奪い、投げては先発の竹田祐(4年・大阪桐蔭)が無失点の好投を続けて試合の主導権を握った。

明大が7回表に4番・上田がセンター前タイムリーで加点。最後まで試合の流れを渡さなかった。

 今季2試合を終えて2分け。9月25、26日の慶大戦で、2試合ともに逆転後に追い付かれる形での引き分けだった明大。この日は終盤に入っても試合の流れを渡さず、7回表にヒットの村松を二塁に置いて4番・上田がセンター前へ弾き返して1点を追加すると、8回表には再び2番・村松が2塁打で出塁すると、続く3番・丸山がライトスタンドへ自身リーグ戦初本塁打となる2ランを放り込んでダメ押し。投げては竹田が7回110球を投げて4安打9奪三振で無失点の好投で、自身リーグ戦通算10勝目(5敗)をマーク。打線は9回表にも得点し、最終的に計14安打で9得点を奪った。

 一方、敗れた東大は、先発の鈴木健(2年・仙台一)が3回6安打3失点で降板。2番手の井澤駿介(3年・札幌南)は4回4安打1失点と粘ったが、3番手以降の投手が再び崩れて計9失点。打線も繋がらずに4安打で無得点。これで今季7試合を消化して1勝6敗となったが、試合後の井出峻監督は「やられたら次でやり返すしかない」と言葉に力を込め、リベンジを誓った。

4回から2番手としてマウンドに上がった東大・井澤は4イニングを1失点に抑えたが…。

■明治大vs東京大1回戦
明大 201 010 122=9
東大 000 000 000=0
【明】○竹田、磯村、渡部翔、阿南-蓑尾
【東】●鈴木健、井澤、松岡由、柳川-松岡泰
本塁打:明大・丸山《8回2ラン》

◎明治大・田中武宏監督
「今日は朝から嫌なことがあった。球場の外、誰でも分かるようなところにボールが(片付けられずに)落ちていた。それが影響しないかと、そればっかり気になっていた。何か悪いことが起きるんじゃないかと。選手にもその危機感があった。それがこういう結果につながった」

◎明治大・竹田祐(4年・大阪桐蔭)
「(リーグ通算10勝目は)気にしてなかった。この秋のリーグ戦でチームとしても1勝できたので良かった。これから連勝して、チームが優勝できればと思います。今日は初めから全体的に自分が思うところに投げられた。全部のボールが良かった。この冬から球持ちの良さを意識して、質の高いボールを投げようと意識して練習してきた。それが活きたかなと思います」

◎明治大・丸山和郁(4年・前橋育英)
「朝、そういうこと(ボールが片付けられずに落ちていた)があって、チーム全体を引き締め直した。今日は4年生も多くメンバー入りしていて、勝ったことに加えて、個人的にはその4年生たちが試合に出られたことが嬉しい。今日は朝のバッティングでも良い打球を打てていた。(本塁打は)良い角度と強さで上がってくれた」

◎東京大・井出峻監督
「(打線は)もっと地道に攻めて行けば着いていけたかもしれない。ちょっと強気に攻めすぎた。(投手陣は)最初のひと回りぐらいは何とか抑えて井澤に繋いで行きたいという思惑なんですが…。でもピッチャーは兆しが見えたかなと思います。若い選手が力をつけてきている。やられたらやり返せということしか言っていない。野球というものはそれしかない。やられたら次でやり返すしかない」