チャンピオンズリーグ(CL)のグループE第1節、バルセロナvsバイエルンが14日にカンプ・ノウで行われ、アウェイのバイエルンが0-3で勝利した。 2019-20シーズンの準々決勝で対戦し、バイエルンの8-2の歴史的な大勝に終わった因縁の両…

チャンピオンズリーグ(CL)のグループE第1節、バルセロナvsバイエルンが14日にカンプ・ノウで行われ、アウェイのバイエルンが0-3で勝利した。

2019-20シーズンの準々決勝で対戦し、バイエルンの8-2の歴史的な大勝に終わった因縁の両者の対戦。

カンプ・ノウで一昨季のリベンジを狙うバルセロナは、今シーズンここまでのリーグ戦を2勝1分けの無敗と上々のスタート。カタールW杯南米予選の影響で先週末に開催予定だったセビージャ戦が延期となっており、コンディション面での優位性を持って臨んだこの試合では直近のヘタフェ戦から先発4人を変更。出場停止明けのエリック・ガルシア、負傷明けのピケ、休暇明けのペドリが復帰。さらに、移籍市場最終日に加入したルーク・デ・ヨングがデビューを飾った。

一方、ナーゲルスマン新体制のバイエルンは目下公式戦5連勝中と絶好調。先週末のリーグ戦では指揮官の古巣RBライプツィヒを4-1で粉砕し、CL初戦に大きな弾みを付けた。そのライプツィヒ戦からは先発2人を変更し、リュカとニャブリに替わってジューレ、ミュージアラが起用された。

前線のコマ不足や対バイエルンを意識したバルセロナが、[3-5-2]の布陣を採用した中、試合は立ち上がりから拮抗した展開が続く。

時間の経過と共にボールの主導権を握ったアウェイチームは、レヴァンドフスキのポストワークや右サイドに入るミュージアラのドリブル突破を起点にチャンスを窺う。19分にはボックス左でパヴァールからのクロスを受けたサネが左足のシュートを枠の左隅に飛ばすが、これはGKテア・シュテーゲンのワンハンドセーブに遭う。

以降はバルセロナが幾度かカウンターを仕掛ける場面を作るが、攻守の切り替えで勝るバイエルンがより優位に試合を進める。27分には相手陣内中央で一瞬浮いたミュラーがボックス付近まで運んで、右を並走するミュージアラにラストパス。だが、ミュージアラのシュートはDFピケが決死のブロック。さらに、こぼれ球の競り合いではブスケッツが好対応をみせて凌いだ。

しかし、攻勢を続けるバイエルンは34分、左サイドを崩してボックス手前左のサネがマイナスに落としたボールをフリーで受けたミュラーが右足を一閃。ゴール前でDFエリック・ガルシアの腰付近に当たって大きくコースが変わると、これがGKテア・シュテーゲンの逆を突く形でゴール左隅に決まった。

ミュラーの対バルセロナ3試合連続となる通算7点目のゴールで先手を奪ったバイエルンは、相手の守備が間延びし始めた中で果敢に追加点を狙う。

一方、バイエルンの攻勢を凌ぐだけで精一杯のバルセロナは、デパイとフレンキー・デ・ヨングを起点に幾度かカウンターチャンスを創出したが、ジョルディ・アルバからのクロスがなかなか味方に合わず、決定機を作るまでには至らず。

迎えた後半、早いうちに追いつきたいバルセロナは立ち上がりの48分にブスケッツの左足のミドルシュートで決定機を作るが、以降は再びバイエルンに押し込まれる。

後半も素早い切り替えで相手に自由を与えず、分厚い攻めを続けるバイエルンは、52分のサネの決定機はGKテア・シュテーゲンの好守に阻まれるが、この直後にゴールをこじ開ける。

56分、アルフォンソ・デイビスのシュートのこぼれ球に反応したペナルティアーク付近のミュージアラが強烈な右足のシュート。これは惜しくも右ポストを叩いたが、こぼれ球にいち早く反応したレヴァンドフスキが左足で無人のゴールへ押し込んだ。

この2失点目で厳しくなったバルセロナは、59分にブスケッツとセルジ・ロベルトを下げてデミルとガビの10代コンビを投入。さらに、66分にはエリック・ガルシアとルーク・デ・ヨングを下げてミンゲサと古巣対戦のコウチーニョを、74分には足を痛めたアルバに替えてアレックス・バルデを投入。一連の交代で並びを[4-3-3]に変更した。

一方、逃げ切り態勢に入るバイエルンはパヴァールとミュージアラを下げてリュカとニャブリを続けてピッチに送り込んだ。

その後、試合はバイエルンの運動量の低下によって、ようやくバルセロナが相手陣内でのプレータイムを増やしていき、ガビやバルデ、コウチーニョら途中出場の選手たちがアグレッシブなプレーで相手陣内深い位置までボールを運び、惜しい場面を創出していく。

それでも、バルセロナに決定機まで持ち込ませず2点リードを維持するバイエルンは82分に殊勲のミュラーらを下げて3枚替えを敢行。すると、この交代で再び強度を上げたアウェイチームは85分、ボックス右で途中出場のコマンから斜めのパスを受けたニャブリがシュート。これは右ポストを叩くもボックス中央でこぼれ球を拾ったレヴァンドフスキが冷静にDFを外してシュートを放つと、DFにディフレクトしたシュートがゴールネットを揺らした。

これで勝利を決定づけたバイエルンはバルセロナの攻撃を枠内シュート0に抑え込み、1年前の対戦同様に3-0の完勝を収めた。

また、同日行われたもう1試合、ディナモ・キエフvsベンフィカは、0-0のドローに終わった。

終始、一進一退の攻防を見せた激戦は後半アディショナルタイムにホームのディナモ・キエフがシャパレンコのゴールで先制かに思われたが、VARのレビューの結果、オフサイドの判定となり、互いに勝ち点1ずつを分け合う結果となった。