「自分が1番上手いだろうと思って」ホークス・加賀谷颯太キャプテンインタビュー

新型コロナウイルスの感染拡大による緊急事態宣言の影響で延期となっていたコカ・コーラeクライマックスシリーズ（以下「eCS」）。2月28日に行われたパ・リーグの試合では1勝1敗1分で上位アドバンテージを持っていた福岡ソフトバンクホークスがSM…

新型コロナウイルスの感染拡大による緊急事態宣言の影響で延期となっていたコカ・コーラeクライマックスシリーズ（以下「eCS」）。2月28日に行われたパ・リーグの試合では1勝1敗1分で上位アドバンテージを持っていた福岡ソフトバンクホークスがSMBC e日本シリーズへの進出を決めた。その原動力となったのが今シーズン打撃三冠王に輝いたホークスのキャプテン・加賀谷颯太選手だ。

加賀谷選手は全試合で7回から9回の3イニングを担当。3試合ともビハインドの状況で引き継ぎながら、第2戦では逆転満塁ホームランで戦績をイーブンに戻し、第3戦では8回に同点ホームランを放ちe日本シリーズ進出を決める大活躍を見せた。今シーズンのプロリーグランキングで1位に輝き、自他共に認めるナンバーワンプレイヤーの加賀谷選手に、eCS終了直後でインタビューに応じてもらった。

−緊急事態宣言の影響で2ヶ月延期になりましたが、その間のチームの練習やモチベーションの維持などで大変だったと思いますが、どのように過ごしていましたか。

延期が決まった段階でチームメイトには一旦リラックスしていいよと伝えていました。延期が決まった段階ではポストシーズンの日程も決まっていなかったので、日程が決まるまでは各自の自主性にまかせて、決まってからは逆算してこの日にチーム練習をしようという形で調整していきました。

−今日の試合では3試合とも先制を許す苦しい展開でしたが、ビハインドの状況で出番を待っている時はどのような心境でしたか。

正直もっとみんな打って欲しいなと思っていましたが、オリックスのプレイヤーのピッチングが上手かったですね。打てそうな球がほとんどなかったので、しょうがないかなとは思います。
ただオリックスの場合は先発投手が特に強い選手が多いので、試合の後半で勝負をかけられると思っていました。自分なら絶対に打ち崩せる自信はあったので、そこで打ってやろうと思っていました。3試合目はそこで（本来なら先発の）山本由伸選手が出てきたので吐きそうでしたが(苦笑)

−ホークスの3選手に比べると1人だけ自信に満ち溢れているような表情に見えました。

やはりそれだけ練習を重ねてきたというのが自信につながっていると思います。今シーズンは自分が1番上手いだろうと思ってやってきました。チームでの練習でチームメイト相手に大勝しても、他のチームでこんなに打てる人はいないからと言ってきました。どんなに良いことを言っても「お前頼りないじゃん」と思われてはいけないので、言う以上は結果を残さないといけないと思っていました。

−常にビハインドの状況でバトンを受けた形でしたが、逆転満塁ホームランやe日本シリーズ進出を決定づける同点ホームランと素晴らしい活躍でした。

2戦目のデスパイネ選手での満塁ホームランの場面はゲッツーを打ちそうな気もしましたが、ゲッツーならゲッツーでしょうがないかなと臨みました。その気持ちでいたらバコンと打てましたね。これまで一番練習してきたところに来た球を打てたので、そこは普段通りできてよかったかなと思います。

−2年前のリーグ代表決定戦ではリードした場面で登場し同点のホームランを許しましたが、今回はそれをやり返す形となりました。当時との違いなどはありましたか。

正直なところ、今日は負けている場面で回ってきた方がいけると思っていました。オリックス相手なら先発よりもリリーフの方が対戦しやすい面もありましたし、自分の気持ちとしても追いかける方がスッキリとした気持ちで試合に入れると思いました。逆にリリーフに強力な投手が多い西武が勝ち上がってきたら厳しかったかもしれません。
バッティングで打てたのも良かったですが、自分としてはピッチングの感覚がとても良かったです。シーズン中はあまり良くなかったので、シーズンの反省点をすべて改善できたかなと思っています。