2月13日、東京競馬場で3歳牝馬によるGⅢクイーンC(芝1600m)が行なわれる。 同レースは、勝ち馬から多くのGⅠ馬…

 2月13日、東京競馬場で3歳牝馬によるGⅢクイーンC(芝1600m)が行なわれる。

 同レースは、勝ち馬から多くのGⅠ馬を出した出世レースだ。ここ10年でも、2019年のクロノジェネシス、2016年のメジャーエンブレム(2歳時もGⅠ勝ちあり)、2012年のヴィルシーナ、2011年のホエールキャプチャが、のちにGⅠレースを勝利している。

 クイーンCが重賞初勝利だった馬も多く、前述のクロノジェネシス、ヴィルシーナ、ホエールキャプチャもそうだった。今年の登録馬はすべて重賞未勝利なので、今年の勝ち馬は自動的に重賞初勝利となるが、今年の有力馬を探っていこう。

 過去10年の勝ち馬の成績を見ると、テトラドラクマ(2018年)を除く9頭が、「1600mで勝利がある2勝馬」か、「重賞3着以内を経験していた馬」だった。今年、この条件を満たすのはアカイトリノムスメ、インフィナイト、エイシンヒテン、カイトゲニー、ククナ、スライリー、リフレイムの7頭。さらに条件を絞ると、前走4着以下からの勝利はないので、GⅠ阪神ジュベナイルフィリーズ14着のインフィナイト、11着のエイシンヒテン、シンザン記念4着のククナ、GⅡ京王杯2歳S5着のリフレイムは脱落。これで3頭が残った。

 その3頭の中でも注目の2頭のうち、より魅力を感じるのはアカイトリノムスメ(牝3歳/美浦・国枝栄厩舎)だ。



前走の赤松賞を勝利したアカイトリノムスメ

 同馬は昨年8月に行なわれた新潟の新馬戦(芝1600m)こそ7着に敗れたが、2カ月半ぶりとなった未勝利戦(東京/芝1600m)を中団からの差し切り、続く赤松賞(東京/芝1600m)も4コーナー10頭立て9番手から鮮やかな差し切りを見せた。今回と同じコースで2戦2勝という成績は心強い。

 血統も超一流。父は三冠馬ディープインパクトで、母も牝馬三冠のアパパネ。日本競馬における最高レベルの良血馬といえる存在だ。3頭の全兄モクレレ、ジナンボー(GⅢ新潟記念2着)、ラインベック(中京2歳S1着)はいずれも現役馬で3勝以上を挙げている。

 アカイトリノムスメの面白いところは、母と非常に似通った成績を残していること。アパパネは夏の新馬戦(7月の福島で3着)で敗れたあと、10月東京の未勝利戦、11月の赤松賞を連勝している。しかも、未勝利戦の勝ち時計(1分35秒9)、赤松賞の勝ち時計(1分34秒5)もまったく同じだから驚きだ。

 アパパネは赤松賞のあとに、同年のGⅠ阪神ジュベナイルフィリーズに出走して勝利しているため以後の出走過程は異なるが、前走の時点ではアカイトリノムスメもアパパネと同等の評価を与えられているということ。今回は約2カ月ぶりの出走だが、アパパネが走っていた2009年に比べて外厩の調教技術が進歩しているので、パワーアップして帰ってくることを期待したい。

 もう1頭はカイトゲニー(牝3歳/美浦・和田雄二厩舎)を狙いたい。昨年8月の未勝利戦(新潟/芝1600m)、前走のつわぶき賞(中京/芝1400m)と左回りのコースで2連勝中。父カレンブラックヒルは今回と同じコースで行なわれたGⅠNHKマイルC勝ち馬で、昨年のクイーンCでも、産駒セイウンヴィーナスが単勝265.5倍の12番人気から3着に入って波乱を演出している。

 兄にはGⅢ京成杯勝ち馬のプレイアンドリアルがいて、3代母の妹ヒシアマゾンはGⅠエリザベス女王杯、GⅠ阪神3歳牝馬Sのほか、このクイーンCも勝利している。また、母の父ティンバーカントリーの父がウッドマンという血は、セイウンヴィーナスの祖母の父ヘクタープロテクターも持っていた血であり、成功パターンに当てはまる。それほど人気はなさそうだが、穴ムードが漂う存在だ。

 以上、今年のクイーンCはアカイトリノムスメ、カイトゲニーの2勝馬2頭に注目する。