ジャパネット杯「春の高校バレー」第73回全日本バレーボール高等学校選手権は6日、東京体育館で男女の2回戦計32試合が無観客で行われた。シード校が登場し、男子は東福岡がエースの柳北悠李(やなきた・ゆうり、3年)の活躍で、習志野(千葉)に2-…

 ジャパネット杯「春の高校バレー」第73回全日本バレーボール高等学校選手権は6日、東京体育館で男女の2回戦計32試合が無観客で行われた。シード校が登場し、男子は東福岡がエースの柳北悠李(やなきた・ゆうり、3年)の活躍で、習志野(千葉)に2-0で勝利した。7日は男女3回戦と準々決勝が行われる。

 大黒柱が躍動した。東福岡が習志野を下して初戦突破。同じ福岡でプロ野球ソフトバンクの「ギータ」こと柳田悠岐(やなぎた・ゆうき)になぞらえ、「キータ」と呼ばれるエース柳北が納得顔だ。

 「硬くならず、自分たちのバレーをやれば勝てると、声を掛けました」

 2年生中心で、前回大会経験者が柳北1人だけの中、第1セットにはスパイクで10点を奪取した。第2セットも序盤に連続で強打を決め、チームを引っ張った。「序盤は90点くらい、ムキになった後半は70点くらいの出来かな」。藤元聡一監督(45)も合格点を付けた。

 昨年は大会前に個別の練習メニューで適正体重に近い88キロに落とした柳北。今年度はコロナ禍で体重管理に苦しんだ。監督は自粛期間に厳しく自己管理するメニューを全員に課したが、5月下旬の練習再開時、柳北の体重は102キロだった。

 「動いてなかったので…」と柳北はバツが悪そう。「ずっと88キロと報告していたし、オンラインミーティングで目の周りしか映さんから分からんかった」とは監督。「お菓子を食べなきゃいいのに…。アスリートとしてあるまじき言動」と、あきれながら振り返る。

 ベンチ外の3年生4人が一緒に走ったり、お菓子に手を伸ばさないよう目を光らせたりと、付きっきりの“減量作戦”で今大会は92キロに。「涙なしでは語れない…。周りが」と監督は苦笑する。

 2回戦屈指の好カードを制し、7日の3回戦では福井工大福井と対戦する。「迷惑かけた分、恩返しをしなきゃ」。今大会ナンバーワンエース候補は活躍を誓った。(只木信昭)

柳北 悠李(やなきた・ゆうり)

 2002(平成14)年9月20日生まれ、18歳。福岡・北九州市出身。東福岡高3年。アウトサイドヒッター。中原小5年時に「中井ジュニアボーイズ」でバレーを始め、板櫃中で全国中学校大会などに出場。3年時にJOC杯全国都道府県中学対抗で最優秀選手。東福岡高1年でU18日本代表に選ばれ、18年アジアユース選手権で優勝。192センチ、92キロ。最高到達点345センチ。

ガイド

 ★開催期間 5~7日、9、10日 ▼第3日(7日)男女3回戦と準々決勝 ▼第4日(9日)男女準決勝 ▼最終日(10日)男女決勝と閉会式 ★競技方法 3セットマッチのトーナメント戦。準決勝、決勝は5セットマッチ。3位決定戦は実施しない。 ★会場 東京体育館(渋谷区千駄ケ谷) ※新型コロナウイルス感染拡大防止のため無観客で開催。

 ◆主催 (公財)日本バレーボール協会、(公財)全国高等学校体育連盟、フジテレビジョン、産経新聞社、サンケイスポーツ、FNSフジネットワーク

 ◆後援 スポーツ庁、文化放送、ニッポン放送

 ◆特別協賛 ジャパネットホールディングス

 ◆オフィシャル飲料協賛 ポカリスエット

 ◆協賛 アタックZERO、au