13日に行われたF1最終戦アブダビGPはレッドブル・ホンダのマックス・フェルスタッペン(オランダ)がポールトゥフィニッシュで圧勝。今季2勝目を挙げて2020年シーズンを締めくくった。タイトル争いではメルセデスのルイス・ハミルトン(英国)が…
13日に行われたF1最終戦アブダビGPはレッドブル・ホンダのマックス・フェルスタッペン(オランダ)がポールトゥフィニッシュで圧勝。今季2勝目を挙げて2020年シーズンを締めくくった。タイトル争いではメルセデスのルイス・ハミルトン(英国)が4年連続7度目のチャンピオンとなり、フェルスタッペンはメルセデスのバルテリ・ボッタス(フィンランド)に次ぐランキング3位が確定した。
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アブダビGPのフェラーリ(フェラーリ提供)
一方のコンストラクターズ(製造者)部門ではメルセデスが7連覇を飾り、レッドブル・ホンダがランク2位と躍進したが、名門フェラーリが不振を極めた。昨季はランク2位だったが、今季はマクラーレン、レーシングポイント、ルノーに次いでまさかのランク6位に沈んだ。フェラーリがランク6位以下となるのはシーズン10位と惨敗した1980年以来、40年ぶり。
不振はパワーユニットのパフォーマンス不足が挙げられる。昨季のシーズン終盤に燃料流量に関するレギュレーション違反疑惑が浮上。国際自動車連盟から技術指令書が出され、規則が明確化された。そこからフェラーリは成績を残せなくなったのは間違いない。今季は3位表彰台が最高位で、しかも、たったの2回。2016年以来となるシーズン未勝利に終わった。
今季はフェラーリにとって追い風が吹いていた。新型コロナウイルス感染拡大の影響で、本来組まれていた開催カレンダーが大幅に変更され、開催地が欧州と中東の2地域に限定された。その結果、イタリアでは史上初となる3サーキットでの開催が実現。モンツァのイタリアGPのほか、チームのお膝元のムジェロでトスカーナGPの名称でF1が初開催され、チームの参戦1000戦目も祝われた。
エミリアロマーニャGPとしてイモラサーキットでも復活開催されたが、サーキットの名称は「アウトドローモ・インテルナツィオナーレ・エンツォ・エ・ディーノ・フェラーリ」。フェラーリの創業者一族の名前が入っている。
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今季を最後にフェラーリを離れたセバスチャン・ベッテル(フェラーリ提供)
さりながらまさかの大失速。最終戦アブダビGPの前にはフェラーリのルイス・カミレリ最高刑責任者が突然の辞任を発表。チーム代表のマッティア・ビノット氏も体調不良を理由の最終戦の地に現れなかった。チームによると、コロナウイルスに感染したわけではないという。
チームのエースを務めたセバスチャン・ベッテル(ドイツ)は来季はレーシングポイント改めアストンマーティンへの移籍が決まっているが、伊紙ガゼッタデロスポルトの取材に「チームとは尊重し合っていたが、その関係の中には、基本となるべき愛のようなものが欠けていた」とコメント。チームが空中分解していたことを認めた。
来季はベッテルのチームメートだったシャルル・ルクレール(モナコ)と、マクラーレンから移籍するカルロス・サインツ(スペイン)のコンビで臨む。今季のパワーユニット別獲得ポイントを比較すると、メルセデス、ホンダ、ルノーの順で、フェラーリは断トツの最下位。来季も苦戦は覚悟の上か。
[文・写真/中日スポーツ・鶴田真也]
トーチュウF1エクスプレス(http://f1express.cnc.ne.jp/)
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