ディエゴ・シュワルツマン(アルゼンチン)が頭角を現し始めてから数年経つ。彼は身長が170cmしかなく、ATPツアーの中で最も背の低い選手の一人だ。実際、グランドスラムの準々決勝に進んだ最も小柄…

ディエゴ・シュワルツマン(アルゼンチン)が頭角を現し始めてから数年経つ。彼は身長が170cmしかなく、ATPツアーの中で最も背の低い選手の一人だ。実際、グランドスラムの準々決勝に進んだ最も小柄な選手である。そのシュワルツマンについて、ウェブメディアEssentially Sportsが報じた。【動画】シュワルツマンのスーパーショット集

ブエノスアイレス出身のシュワルツマンは、過去にアレクサンダー・ズベレフ(ドイツ)、マリン・チリッチ(クロアチア)、ケビン・アンダーソン(南アフリカ)といった長身の選手らから勝ち星をあげてきた。つまり、対戦相手の体格に怖気づいたりはしないということだ。さらに、大柄な選手に対しても、コートをしっかりカバーできているということを示している。年を重ねるにつれ、シュワルツマンはプレーのレベルを着実に上げてきている。

シュワルツマンは、フアン マルティン・デル ポトロ(アルゼンチン)以来初めて、トップ8選手しか参加できない「Nitto ATPファイナルズ」の出場権を得たアルゼンチン人選手となった。デル ポトロは2009年の「全米オープン」で、グランドスラムで初めてロジャー・フェデラー(スイス)とラファエル・ナダル(スペイン)の両者を破って優勝を勝ち取った選手として知られている。デル ポトロは、日頃から同郷のシュワルツマンの能力を認めている。

先日のインタビューでシュワルツマンは、「彼(デル ポトロ)は、僕の調子が良いといつもメッセージをくれるんだ。良い関係を築けているよ。ツアー中の友人さ。彼に怪我が多いのは悲しいことだ」と語った。

さらにシュワルツマンは、他にも自分を選手として成長させてくれた同国出身の選手がいることに触れた。「マリアノ・サバレタ(アルゼンチン)とフアン・モナコ(アルゼンチン)は僕のキャリアをすごく助けてくれた。2人はまるで兄貴のようなんだ」

2017年にシュワルツマンは自身初の「全米オープン」準々決勝に進出。翌2018年には、雨模様の「全仏オープン」準々決勝でナダルから1セットを勝ち取った。同年2月にはブラジルで行われた「ATP500 リオデジャネイロ」で優勝している。2019年には「全米オープン」4回戦でアレクサンダー・ズベレフ(ドイツ)を下し、人々を驚かせた。

2020年シーズンは素晴らしい年だった。「ATP1000 ローマ」では準々決勝でナダルを破り、決勝でノバク・ジョコビッチ(セルビア)に惜敗。「全仏オープン」では、過去2回ファイナリストの経験を持つドミニク・ティーム(オーストリア)に対し勝利を収めている。さらに、年末の「Nitto ATPファイナルズ」への出場資格も得た。

アルゼンチンは、常に素晴らしいテニス選手を輩出してきた。ギジェルモ・ ビラス(アルゼンチン)、デル ポトロ、ダビド・ナルバンディアン(アルゼンチン)、ガストン・ガウディオ(アルゼンチン)などの名選手が名を連ねている。

(テニスデイリー編集部)

※写真は「Nitto ATPファイナルズ」でのシュワルツマン

(Photo by Clive Brunskill/Getty Images)