スペイン代表は、ドイツ代表を相手に歴史的大勝を収めている。スペインの選手達が歓喜する一方で、監督ヨアヒム・レーヴ率いるド…

スペイン代表は、ドイツ代表を相手に歴史的大勝を収めている。スペインの選手達が歓喜する一方で、監督ヨアヒム・レーヴ率いるドイツの選手達は、数年に渡ってこの結果を忘れることはできないだろう。
前半から監督ルイス・エンリケ率いるスペインは、素晴らしいパフォーマンスを披露し、集中力を欠くドイツの選手達を圧倒している。
スペインの選手達は、アルバロ・モラタが高いインテンシティーを示し、フェラン・トーレスが右ウイングとして躍動し、ダニ・オルモがホセ・ルイス・ガヤとの華麗なコンビネーションを見せている。そして、モラタ、トーレス、ロドリがゴールを決め、前半45分は、攻撃的フットボールを遺憾なく発揮している。
唯一ネガティブな点をあげるとすれば、10分のセルヒオ・カナレスの負傷と前半終了間際のセルヒオ・ラモスの負傷である。残念ながら、2人の負傷は、スペインの優れたパフォーマンスに水を差す形となっている。
ただ、後半に入っても監督エンリケ率いるスペインが攻撃の手を緩めることはなく、監督エンリケがチームを率いてから最も優れた完璧とも言える試合を締めくくっている。
【スペイン代表の選手達の評価】
■GK
ウナイ・シモン(6点)
『観戦者』
チームメイトがドイツに対して戦う姿勢を見せたこの試合では、ほとんど出番はなく、いい意味でフィールドの選手達よりは楽しむことができていない。
■DF
セルジ・ロベルト(8点)
『インテリジェント』
自分自身の役割を理解しており、序盤は果敢な攻撃参加はせず、カウンターアタックを警戒して対応している。非常にインテリジェントなプレーを見せ、常に最適な判断をし、チームにとって何がメリットかを考えてプレーしている。
セルヒオ・ラモス(6点)
『不運』
ネガティブな意味で主役となっている。レアル・マドリーでの不透明な先行きだけでなく、オランダ代表戦での終了間際での投入、スイス代表戦での2度のPK失敗、そして、この試合での負傷とこれほどまでの不運はなかなかない。
パウ・トーレス(7点)
『サポート』
空中戦、地上戦においてGKウナイ・シモンに襲いかかる脅威を食い止めている。非常に優れたパフォーマンスを披露し、エリア内に侵入してくる相手を圧倒している。
ホセ・ルイス・ガヤ(9点)
『絶好調』
ディフェンスではレロイ・サネを完封し、オフェンスではマティアス・ギンターを圧倒している。そして、惜しくもクロスバーに嫌われたがヘディングでゴールまで決めてもおかしくない場面すら作り出している。また、クロスでも相手の脅威になり、フェラン・トーレスが決めた4ゴール目をアシストし、6ゴール目のミケル・オヤルサバルのゴールでも重要な役割を果たしている。傑出したパフォーマンスを披露したと言える。
■MF
ロドリ(9点)
『コマンダー』
まさに、「俺がここを統率する」というようなパフォーマンスを披露している。自分の満足のいくようにチームを動かし、常にチームメイトに最適な選択肢を提供している。まるでドイツの選手達を子供のように扱っていた。加えて、コーナーキックからヘディングでゴールも決めており、これ以上は何も求められないというパフォーマンスを披露している。
セルヒオ・カナレス(-)
『負傷』
開始10分でボールをクリアした際に負傷し、ファビアン・ルイスと交代している。非常に不運と言える。“FIFAウイルス”の新たな犠牲者である。
コケ(7点)
『凶暴』
アグレッシブに、強度の高いパフォーマンスを披露し、チームの攻撃的なフットボールを支えている。守備的なタスクを果敢に担っている。とても心強いチームメイトである。
ダニ・オルモ(8点)
『遊び心』
披露したプレーで自分自身も観る者も魅了している。いつ中に入って行きサイドにスペースを作るのか、いつコンビネーションを使うのかなど試合の流れを読み取り、賢明な動きを見せている。非常に優れた状況判断を見せている。
フェラン・トーレス(9点)
『躍動』
非常に優れたパフォーマンスを披露している。開始から終了までそれを続けている。3ゴールを決めたのは、優れたパフォーマンスの結果と言えるだろう。ドイツは、トーレスの動きを全く掴めず、ボールに触れるたびに価値あるプレーを生み出されている。
■FW
アルバロ・モタラ(9点)
『フルスロットル』
最初の20分で相手GKマヌエル・ノイアーの牙城を壊してゴールを奪っている。開始早々からの果敢なプレーでファビアン・ルイスのコーナーキックからゴールを奪うまでにも2本のシュートを試みている。2ゴール目を決めたかに思われたがオフサイドの判定により取り消されている。ただ、モラタの全てのプレーがドイツのディフェンス陣を苦しめている。
■途中出場
フィビアン・ルイス(9点)
『千里眼』
優れたヴィジョンを持ったレフティーである。正確無比な左足で好きなようにプレーでき、これでもかというほどチームメイトに相手GKノイアーとの1対1の場面を作りだしている。まるでフェスティバルのように好調である。
エリック・ガルシア(7点)
『成熟』
ラモスの負傷により投入されたが、相手に付け入る隙を与えていない。的確な状況判断を見せて、低調なドイツの攻撃陣を完封している。
ミケル・オヤルサバル(7点)
『出場』
ダニ・オルモに代わって出場し、残り15分でもチームのパフォーマンスレベルを落とさないようにプレーしている。そして、スペインの6ゴール目を決めている。
マルコ・アセンシオ(6点)
『回復』
残り15分をプレーし、数ヶ月の戦線離脱を余儀なくされた大怪我から復帰して出場時間を積み重ねている。
ジェラール・モレノ(6点)
『途中出場』
すでに結果が決まっている状態で出場している。ゴールを決めようと試みて、あと一歩の所に迫っていた。