厳選!2歳馬情報局(2020年版)第22回:エクスインパクト 6月にスタートした2歳戦線も、いよいよ終盤に突入していく。…
厳選!2歳馬情報局(2020年版)
第22回:エクスインパクト
6月にスタートした2歳戦線も、いよいよ終盤に突入していく。すでに多くの評判馬がデビューし、はや来春のクラシックへの期待が持たれている有望馬も登場している。
とはいえ、これからデビューを迎える若駒の中にも、将来を嘱望されている馬たちがいる。美浦トレセンの尾関知人厩舎に所属するエクスインパクト(牡2歳/父ディープインパクト)もその1頭である。
同馬の母は、フランスの3歳牝馬クラシックで奮闘し、重賞勝ちもあるエクセレンスII。クラシックでは、日本のGI桜花賞(阪神・芝1600m)にあたるGIフランス1000ギニー(フランス・芝1600m)で3着、GIフランスオークス(フランス・芝2100m)でも3着と上位争いを演じている。

エクスインパクトのひとつ上の兄、レクセランス
同馬は引退後、日本で繁殖生活をスタート。2017年に生んだレクセランス(牡3歳/父ディープインパクト)は、デビュー戦から無傷の3連勝を飾って、牡馬クラシック3戦すべてに出走した。
結局、クラシックでは振るわなかったものの、能力を秘めていることは間違いない。古馬になってからの活躍が期待されている。
そのレクセランスのひとつ下の弟となるエクスインパクト。デビューを間近に控えた同馬について、厩舎スタッフはどう見ているのだろうか。関東競馬専門紙のトラックマンがその様子を伝える。
「エクスインパクトは牧場にいた頃から評判が高かったのですが、トレセンに来て、最初の併せ馬の走り、タイムを見て『これはかなりの器だ』とスタッフは感じたらしいです。尾関厩舎の看板馬であるグローリーヴェイズなどを手掛けた腕利きのスタッフが面倒を見ていますが、そのスタッフの評価も高いようです」
初陣の予定は、11月8日の2歳新馬(東京・芝2000m)。コンビを組むのは、リーディングジョッキーのクリストフ・ルメール騎手だ。先述のトラックマンが続ける。
「ルメール騎手が2週連続でエクスインパクトの調教に騎乗。万全の態勢でデビュー戦に挑みます。
ただ、管理するスタッフからは『もっとキレるイメージだったが、じわじわと長く脚を使うタイプかも』といった声が聞かれました。新馬戦はスローペースの瞬発力勝負になりやすいので、そこでキレ負けしないかどうかが懸念されますね。
そうは言っても、期待が高いからこそのコメントでしょうから、深刻に捉えることはないでしょう。終わってみれば、"あっさり"ということは十分に考えられます」
はたして、エクスインパクトは兄同様、デビュー戦から勝利を積み重ねていくことができるのか。まもなくゲートが開かれる初陣に注目したい。