連勝と波に乗り迎えた関東学生秋季リーグ(秋季リーグ)最終節。今年最後の公式戦となる早稲田は国士舘大(国士舘)と対戦した。試合開始すぐに速攻から先制点を奪うと、堅い守りで相手オフェンスに隙を与えず、試合を優位に進める。相手フローターのロング…

 連勝と波に乗り迎えた関東学生秋季リーグ(秋季リーグ)最終節。今年最後の公式戦となる早稲田は国士舘大(国士舘)と対戦した。試合開始すぐに速攻から先制点を奪うと、堅い守りで相手オフェンスに隙を与えず、試合を優位に進める。相手フローターのロングシュートに苦しむ場面が見られたものの、早稲田の攻撃力が爆発。前半のみで16点を奪い6点リードで折り返した。後半、停滞する場面も見られたが、相手に主導権を渡すことなくメンバー全員が出場し、29-20と大勝。見事3連勝で秋季リーグを締めくくった。

 国士舘のスローオフで試合が始まると、しっかりと守り切る。すると、大学最後の公式戦となる衣川直緒(社4=愛知・星城)が見事にオープニングゴール。その後、相手フローター陣の強力なシュートに失点するが、岡崎麗(教4=埼玉・浦和実)がペナルティスローを連続して決めるとここから流れに乗る。前半13分過ぎの衣川直のサイドシュートを皮切りに、村上楓(スポ1=福岡・明光学園)の軽やかなカットインからのシュート、阿部美幸(スポ3=東京・佼成学園女)のシュートなどで19分過ぎまで毎分得点を記録。国士舘RBのロングシュートに手を焼く場面もあったが、紅林詩乃(スポ3=東京・佼成学園女)が相手の隙を突き、完璧なパスカットから速攻。国士舘のパス回しを消極的にさせる大きなプレーとなった。阿部美に退場が命じられ、数的不利な展開を迎えても衣川直が距離のあるところから相手ディフェンスの間を抜くロングシュートで得点を挙げるなど、大量16点を奪い前半を折り返す。 


サイドシュートを放つ衣川直

 後半に入ると、カットインから阿部美が先制点を奪い、前半に引き続き流れを渡さない。その後も紅林がライン際の攻防から相手の退場を誘い、ペナルティスローを得るなど3連続得点。攻撃力で国士舘を圧倒する。また、試合後に阿部美が「自分たちのディフェンスで守って速攻という形にできた」と振り返ったように、試合全体を通じて速攻での得点も目立った。「フリーでは撃たせないように」(阿部美幸、スポ3=東京・佼成学園女)。その言葉通り、試合の中で国士舘のRBとCBへのマークを修正していった早稲田。吉田瑞萌主将(スポ4=東京・佼成学園女)と阿部美のコンビネーションも光り、相手オフェンスをシャットアウトした。試合の大勢が決すると、選手交代が頻繁に行われ、その中では桐林香奈(商3=静岡・清水東)の2戦連続となる得点や垣内美春(社4=富山・氷見)のポストシュートによる得点などが見られた。そのまま試合が終わり、大勝で今季最後の公式戦を飾った。


試合に勝利し、ガッツポーズを見せる吉田主将

 新型コロナウイルスの世界的流行の影響で、関東学生春季リーグや全日本学生選手権(インカレ)の中止が決まる中、唯一の公式戦として秋季リーグが開催された。無観客開催にはなってしまったが、最後の公式戦となる4年生を含め貴重な舞台であったことは間違いない。インカレはなくなってしまったが、早稲田には早慶定期戦という最後の舞台がある。「もっともっと自分たちが頑張っていかないと」と語る阿部美をはじめ下級生の奮闘、そしてやはり最後の試合となる4年生がどんな姿を見せるのか。今から早慶定期戦が楽しみだ。 

(記事 杉原優人、写真 栗林真子)

関東学生秋季リーグ
早大2916-10
13-10
20国士舘大
GK 江連織圭(スポ2=千葉・昭和学院)
LW 衣川紗菜(スポ4=愛知・旭丘)
LB 吉田瑞萌(スポ4=東京・佼成学園女)
PV 紅林詩乃(スポ3=東京・佼成学園女)
CB 村上楓(スポ1=福岡・明光学園)
RB 阿部美幸(スポ3=東京・佼成学園女)
RW 衣川直緒(社4=愛知・星城)
コメント

阿部美幸(スポ3=東京・佼成学園女)

――今回の試合の率直な感想は

とりあえず本当に勝ててよかったなという思いでいっぱいです。

――オフェンスで得点を多く重ねました。感触はいかがでしたか

結構自分たちのディフェンスで守って速攻という形にできたので、得点重ねられました。セットオフェンスでもディフェンスの間に切り込んで攻められていたので、上手くいったんじゃないかなと思います。

――ディフェンスでは相手45特に左利きのRBに苦しむ場面もありましたが対策などありましたか

左利きと右利きのCBの二人が結構ミドルシュートを撃ってくると聞いていたので、フリーでは撃たせないように、最悪ちょっとでも当たって枝(ディフェンスの腕や手)に当ててキーパーが取りやすいようにとしていたんですけど、実際に試合してみるとちょっと当たっただけだと撃ちきられてしまっていたので、試合の中でもう少し当たろうとかキーパーと声掛けながら修正していました。

――4年生とは最後の公式戦となりましたが、いかがでしたか

そうですね。ディフェンス面でもオフェンス面でも4年生の存在が大きいというか、4年生のオフェンスとかディフェンスに助けられていたので、4年生が引退してしまったのが悲しいというのもあり、もっともっと自分たちが頑張っていかないとなと思います。

COLLEGE ATHLETE TV   2020.10.20 17:00
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