TEAM123456789計慶 大0002400017明 大1010000002(慶)森田、渡部淳、◯長谷川、長谷部、生井―福井◇(本塁打)長谷川1号満塁(5回)、正木2号ソロ(9回) 緊迫した投手戦が繰り広げられた前日から一転。慶大は中盤…

TEAM
慶 大
明 大
(慶)森田、渡部淳、◯長谷川、長谷部、生井―福井
◇(本塁打)長谷川1号満塁(5回)、正木2号ソロ(9回)

 緊迫した投手戦が繰り広げられた前日から一転。慶大は中盤までに大量リードを奪い、明大を圧倒した。先発の森田晃介(3年)が初回と3回に2点を奪われたものの、打線が4回に同点に追い付く。5回には、東京六大学リーグ戦(リーグ戦)初打席の長谷川聡太(3年)が満塁本塁打を放ち大量リードを奪う。救援した投手陣も7回以降を完全に抑え、7-2で明大を下した。


同点の2点適時打を放ち、ガッツポーズする瀬戸西

 先発・森田は序盤から苦しい投球となる。初回は1死一、三塁のピンチを招き、打席には5番・植田理久都(3年)。甘くなった変化球を左前に運ばれ先制を許す。3回にも制球の乱れから失点し、思うような投球を披露できないまま2回2/3を2失点で降板を余儀なくされた。快投する相手先発・竹田祐(3年)を捉えたい打線は4回、先頭の廣瀬隆太(1年)が四球で出塁すると後続も安打などでつなぎ、2死満塁の好機を得る。迎えた8番・瀬戸西純主将(4年)が真ん中の落ちる球を右前へはじき返し一気に同点に追い付いた。流れをつかんだ慶大はその裏リーグ戦初登板となる長谷川がマウンドへ。この回を無失点で抑え勝ち越しを許さない。


リーグ戦初登板で2回無失点と好投した長谷川

 明大を突き放したい慶大は5回、四死球と福井章吾(3年)の左前打でチャンスメイクする。2死満塁の場面で打席が回ってきたのは長谷川。オープン戦を含め実戦では高3夏以来の打席に立った。明大の3番手・石原勇輝(1年)が投じた4球目は内角付近の直球。これを左翼ポール際へ豪快にたたき込み、リーグ史上初となる初打席満塁本塁打となった。一挙に4点を獲得した慶大は試合の主導権を握ることに成功。長谷川は5回も零封しきっちりと役割を果たす。


リーグ戦初打席で勝ち越しの満塁弾を放った長谷川

 6回以降は両チームともに継投に入る。長谷川の後を継いだ長谷部銀次(4年)は村松開人(2年)に安打を許すなどピンチを招いたが、3番・丸山和郁(3年)を遊ゴロで打ち取り、リードを守る。さらに、9回には4番・正木智也が左中間へソロ本塁打を放ち、駄目押しに成功。8、9回は生井惇己(2年)が一人の走者も出さない完ぺきな投球で相手打線をシャットアウト。7-2で明大を破り秋連覇へ前進した。

 この日の勝利で慶大は勝ち点5.5とし、首位に浮上。廣瀬、正木を始めとした打線だけでなく、救援陣の好調さもうかがえる。先発した森田こそ調子は今一つだったものの、後を継いだ投手は十分な投球内容だった。そして、好守も随所に見られた。27個のアウトのうち9個は二塁手・宮尾将(2年)が軽快に処理。守備で流れを逃さないことが無敗につながっている。次の週では法大と対戦。春季リーグ戦では直接対決で法大に敗れたことで優勝を逃した。今季はやり返せるか。2季ぶりの賜杯奪取へ猛進する。

(記事 永田悠人、写真 新井万里奈)