後期開幕戦である第12節は筑波大との一戦。雨の中での戦いを強いられた今節だが、序盤から機動力あるプレーが功を奏し、3点を奪取。3―1の白星で好調な滑り出しを見せ、タイトル獲得へ弾みをつけた。 〝とにかく前へ行くこと〟をチームの共通認識とし…

 後期開幕戦である第12節は筑波大との一戦。雨の中での戦いを強いられた今節だが、序盤から機動力あるプレーが功を奏し、3点を奪取。3―1の白星で好調な滑り出しを見せ、タイトル獲得へ弾みをつけた。

 〝とにかく前へ行くこと〟をチームの共通認識として臨んだ今節は、開始早々から試合が動いた。前半11分、カウンターから小柏がボールを運びPA(ペナルティエリア)内まで侵入。並走していた佐藤凌がパスを受けると、最後はループシュートを流し込んだ。「小柏と佐藤凌のモビリティを生かしたサッカーができていた」(栗田監督)。前半を1点リードで折り返した。

(写真:リーグ初スタメンを飾った佐藤恵)
 

 迎えた後半。開始早々に追加点が生まれる。後半1分、左サイドのパス交換から、最後は坂本がミドルシュート。「迷いなく振った」右足でゴール右隅に突き刺した。さらに後半9分には小柏が左サイドに抜け出すと、思い切りよく左足を振り抜きリードを3点に広げた。終盤に失点するもそのまま逃げ切り、3―1で勝利した。

(写真:後半開始直後、坂本が追加点を挙げチームメイトが祝福した)

 今日の勝利で勢いづけられるか。今季は天皇杯予選・アミノバイタルカップを初戦で敗れるなど、未だタイトルを獲得できていない。現在までに8人の選手がプロへの切符を得るなど、昨季に劣らぬ強さを秘めているだけに、なんとしても優勝がほしいところ。だからこそ「リーグ戦への思いは昨季よりも強い」と小柏。全得点に絡んだ今日の活躍は、その覚悟を物語っている。雪辱を果たすために挑むリーグ戦。今までの悔しさをバネに、「全勝する勢いで」(小柏)連覇を目指す。

[市瀬義高]

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試合後のコメント

栗田大輔監督

――ピッチコンディションが悪い中での試合でした。

 「今日は、水で止まるのでつなぐサッカーはできないと思っていました。とにかくやるサッカーをそろえて、メンタルを整えて90分できるかがポイントだなと思ったので、シンプルに入りました」

                                                           

小柏

――完勝して満足度の高い試合になったのではないでしょうか。

 「今回は自分たちのサッカーが前半から統一してできたので、そこが勝ちにつながったと思っています。その中でも最後1失点してしまったところだったり、押し込まれる時間帯があったりで課題も残ったのでまた引き続き、来週の試合に向けてやっていきたいです」

――北海道コンサドーレ札幌での経験は生かされていますか。

「自分はJを経験した選手として、姿勢を見せていかなければならないと思います。今日はそういったところを示して勝てたので良かったです」

坂本

――試合の振り返りをお願いします。

 「全員で意思統一して臨めたことは良かったです。先制点のところと、先に失点しないことを目標にしていて、そこをしっかり達成できたので良かったです」

――満足できるプレーが多かったのではないのでしょうか。

 「一番の収穫はゴールで、得点につながるプレーを意識していました。それを形に出せたことは良かったと思います」