悩めるアマチュアゴルファーへ人気女子プロがとっておきのアドバイス永井花奈プロ編レッスン2.ドライバーのスライスを直す人気女子プロが、アマチュアゴルファーが抱える問題や悩みを解消してくれる実践レッスン企画。今回のテーマは、38歳・男性Kさんか…

悩めるアマチュアゴルファーへ
人気女子プロがとっておきのアドバイス
永井花奈プロ編
レッスン2.ドライバーのスライスを直す


人気女子プロが、アマチュアゴルファーが抱える問題や悩みを解消してくれる実践レッスン企画。今回のテーマは、38歳・男性Kさんから届いた

「ドライバーショットのスライスを直したい」というもの。アベレージゴルファーの多くが抱える悩みについて、永井花奈プロが的確なアドバイスをくれた――。

◆スライスが出る原理
 ドライバーでのスライスが多いのは、アマチュアの方の場合は"肩の入りが浅いトップ"からくるものがほとんどです。

 まずは、肩の入りが浅いトップだと、どうしてスライスになるのか、順を追って説明していきます。

(1)バックスイングで左肩が入らなくて、浅いトップになる。
   

             ↓
(2)その浅いトップからボールを打ちにいこうとすると、左腰が引けて、右肩が前に出て、体が開く。
             ↓
(3)体が開いた状態で、インパクトでボールを見ようとするので、クラブがアウトサイドからインサイドに入る"カット打ち"になる。
             ↓
(4)体とフェースが開いた状態で、斜め上から切る(カットする)ような形でボールをとらえるので、スライスになる。



 スライスの種類によって、直す方法はいろいろとありますが、こうしたカットスライスの場合は、バッグスイングにおいて、左肩が入らない浅いトップを直すこと。それが、一番効果的だと思います。

◆スライスをなくすスイング
 スライスが出ない、正しいスイングのトップがこちらです。左肩に貼ってあるワッペンの位置で、違いがわかると思います。



 この写真のトップくらい左肩が入った場合は、ダウンスイングからインパクトまでに時間があるので、体も、フェースも、あまり開くことなくボールをとらえることができ、スライスになりにくいんです。

×

 でも、前頁でも示した上の写真のように、トップにおける左肩の入りが浅いと、トップからインパクトまでの時間が短くなるので、クラブが戻ってくる前、つまり、フェースが開いたままボールをとらえてしまうので、スライスになるんです。

 トップで左肩が入らない原因は、バックスイングでボールをじっと見ながら、クラブを手で上げてしまうからです。

 直し方は、手先ではなく、下半身や肩などの大きな筋肉を使って、体全体でクラブを上げていくようにしてください。

 前回、歩くようにスイングするというお話をさせていただきましたが、まさしくそのとおり、バックスイングで右足を踏み込んで右に体重を乗せ、それと同時に、左肩をグッと回して、深いトップを作ってみてください。

 そうして、○印の写真のように左肩がアゴの下あたりまで回ってくると、ダウンスイングの際には、下の写真のようにクラブがインサイドから下りてきて、インパクトまでの時間が長くなります。その結果、スライスが出にくくなります。


 それでもスライスが出る方は、ダウンスイングに入ってから、右手でボールを叩きにいく意識が強いからでしょう。右手でボールを叩きにいくと、トップからいきなり右サイド(右肩や右ヒザ)が前に出てきて、クラブがインサイドからくるのを邪魔してしまいます。すると、どうしても、外からカットするような打ち方になってしまうのです。

 そういう方は、切り返しの直後に"右足で地面を踏む"という動きを入れてみるといいと思います。そうすることで、右サイドが前に出てくるのがワンポイント遅くなるので、インサイドからクラブを下せるようになって、スライスも治ると思います。

永井花奈(ながい・かな)
1997年6月16日生まれ。東京都出身。身長155cm。血液型A。
2019年シーズン賞金ランキング36位。ツアー通算1勝。