秋季リーグ戦12345678計日女体大000010001早大0000010✕1※没収試合のため記録上は7-0で早大が勝利○伊藤―渡邊◇(二塁打)高(6回裏) ◇(三塁打)なし ◇(本塁打)なし 日本体育大学戦での敗北からわずか3時間。息つく…

秋季リーグ戦
日女体大
早大
※没収試合のため記録上は7-0で早大が勝利
○伊藤―渡邊
◇(二塁打)高(6回裏) ◇(三塁打)なし ◇(本塁打)なし

 日本体育大学戦での敗北からわずか3時間。息つく暇もなく、早大は日本女子体育大学(日女体大)との2戦目に臨んだ。試合は緊迫した投手戦。4回までスコアボードに0が並んだ。迎えた5回、早大はワンチャンスをものにされ1点を先制される。しかし、6回に堀奈々美主将(スポ4=千葉経大付)が適時打を放ち1-1の同点に。そのまま試合は延長タイブレークへ進んだ。更なる熱戦が期待されたが、8回に日女体大の大会規約違反が発覚。そのまま没収試合となった。(規定により、スコアは7-0で早大の勝利となる)

※1 この記事では、没収試合となるまでの試合状況をお伝えいたします。

 試合は、早大のエース伊藤貴世美(スポ4=千葉経大付)と日女体大先発の磯山明日香による投手戦となった。初回、伊藤はいきなり投手強襲安打を浴び、走者を背負う。しかし、慌てることはなかった。後続を3人で切って取ると、4回まで走者を1人も許さない完璧な投球。相手に隙を与えなかった。しかし迎えた5回、ついに均衡が破られた。先頭打者に内野安打での出塁を許すと、犠打と盗塁で走者を進められる。初めて走者を三塁に背負ったこの場面、粘り切れず適時打を浴び先制を許した。しかし、続く2死二・三塁のピンチは抑え最少失点で切り抜けた伊藤。そのまま7回まで投げ抜き、許した安打は5本、1失点と素晴らしい内容だった。それでも伊藤は自身の投球を「(自粛期間による)体力不足や技術の衰えを感じた」と振り返る。早大のエースはさらに状態をあげていくだろう。今後の投球にも期待がかかる。


7回1失点の好投を見せる伊藤

 一方の打線は、相手先発・磯山の前に苦戦。5回まで2安打に抑え込まれた。そのなかで、重苦しい空気を払ったのは2番・高美優(スポ1=福岡中央)だった。6回の先頭として打席に立つと、初球を振り抜く。打球は右翼線への二塁打となり、見事チャンスメークを果たした。その後2死三塁の好機となり、迎える打者は主将の6番・堀。「ここで絶対返さないといけないと思った」と語ったように、見事な集中力を見せた。高く上がった打球は右翼前へと落ち、走者が生還。堀の言葉通り、「意地」で運んだ一打だった。この適時打で1-1の同点に追いついた早大。最終7回は無得点に終わり、試合はタイブレークまでもつれることとなった。タイブレークとなった8回、早大は投手をルーキーの新宮怜美(スポ1=京都西山)へとスイッチ。新宮は走者を背負った状況での登板となったが打者3人を抑え、公式戦初登板を無失点で飾った。ピンチを切り抜け勢いづいた早大。サヨナラ勝ちが期待されたが、試合はまさかの幕切れとなった。8回裏開始前に日女体大の不正な選手起用による規約違反が発覚。没収試合が宣言され、ただちに試合終了となった。規定により、7-0で早大の勝利となる。


6回に適時打を打つ堀

 結果的に試合に勝利し、リーグ戦の成績を1勝1敗とした早大。好投手相手に終盤追いついたことは、よい流れを作ったに違いない。連日続く秋季リーグ戦。目標の3位以内へ、負けられない戦いが続く。

※2 延長タイブレークは無死2塁からイニングを開始する
※3 違反行為が確認された場合、その試合を没収試合とし、0-7で敗北となる

(記事 横澤輝、写真 新井万里奈、小野寺純平 )

コメント

堀奈々美(スポ4=千葉経大付)

――今日の2試合を振り返っていかがですか

まず今日が自粛明け初めて全員揃ったので、全員でリーグ戦に臨めたことが良かったです。試合をすること自体ちょうど半年ぶりということと、1週間ほどの全体練習でこのリーグ戦を迎えました。ものすごく緊張してる選手もいたんですけど、純粋にソフトボールが楽しかったです。特に試合内容は気にしていません。どんな形であれ、一瞬一瞬、今できるベストを尽くすのみです。

――コロナウイルスの影響も大きかったと思いますが、秋リーグに向けてどんな準備をしてきましたか

とにかく全員が健康面においてベストな状態でいることを大事にしていました。結果的に全員揃ってリーグに入れたことが何よりも良かったです。全体練習を始めてからは紅白戦を重ね、リーグに向けて気持ちを高めることを大事にして準備してきました。

――日女体戦では6回に適時打が出ましたが、振り返っていかがですか

やっぱりこういう場面で回ってくるのかと思いました。ここで絶対返さないといけないと思って、意地のポテンヒットでしたね。打球がしょぼすぎたので、思いっきり喜べはしなかったんですけど、ランナーを返すことができて内心すごい嬉しかったです。</p>

――次戦に向けての意気込みをお願いします

明日も接戦になると思います。でも今日の日女戦のようにピッチャー中心に耐えて、全員でしぶとく戦いたいです。あと、明日の試合に小野寺が来られないんですけど、良い報告ができるように、あと怒られないように頑張りたいと思います。

――秋リーグ全体の目標をお願いします

秋リーグは全員で純粋にソフトボールを楽しみたいと思います。あとは、どんな泥試合になっても何でもいいので、3位以内に入って安城に繋げたいと思います。

できるように、頑張っていきたいと思います。

伊藤貴世美(スポ4=千葉・経大付)

――日女体戦の試合全体を振り返っていかがですか

自粛明けで全体練習もあまり出来ずに取り組んだ2試合めでしたが、怪我や大きなミスもなく、最終的に勝てた事は、ほっとしたと同時にとても嬉しく感じました。ただ、タイブレークになった際に、相手側の不正で試合が強制的に終わってしまったので、最後まで正々堂々と戦いたかったなという気持ちも残った試合になりました。

――7回1失点と好投しました。今日のご自身の投球を振り返っていかがですか

最終的に勝てたので安心しましたが、0-0でそれまでヒットを打たれていなかったにもかかわらず、3塁ランナーを返す打球を打たれてしまったことは反省しなければいけないなと感じました。また、自粛明けでここまで投げることもなかったので、体力不足や技術の衰えを感じた試合でもありました。コントロールミスが以前より増えたので、残り2日間は今回の反省も活かして、怪我をしないことも頭に入れながら集中して取り組みたいと思います。

――コロナウイルスの影響はどのように感じていますか

一番は、感染対策の為に約5ヶ月もの間全体練習ができなかったことです。なので、今回の大会は、もちろん勝つことを目標にしていますが、それよりもソフトボールを心から楽しみ、怪我をせずに乗り切ることを第一に考えています。体力面、技術面で衰えを感じる部分はありますが、一方でソフトボールができる喜びを噛み締めて1日を過ごすことができています。また、ソフトボール以外の面でも考え直す時間ができたので、全てがマイナスに働いたとは考えていません。ただ、新一年生と関われる時間がかなり減ってしまったことは悲しく思っています。

――秋リーグの残りの試合に向けて意気込みをお願いします

自粛明けで、自身の今の投球がどこまで通用するのか、また、体力面等の不安はありますが、今できる全力を尽くして、ソフトボールを楽しんで行きたいと思います。その結果勝利を掴めるように、残り2日間精一杯頑張ります。