紫紺の〝11〟の伝統を守るために。入江大生投手(政経4=作新学院)は最速153キロの直球と鋭いフォークボールが武器の本格派右腕だ。1年次から着実に成長を遂げ、3年次秋ついに防御率0点台を記録。最高学年となった今年度は副将、そして明大のエー…

 紫紺の〝11〟の伝統を守るために。入江大生投手(政経4=作新学院)は最速153キロの直球と鋭いフォークボールが武器の本格派右腕だ。1年次から着実に成長を遂げ、3年次秋ついに防御率0点台を記録。最高学年となった今年度は副将、そして明大のエースナンバー〝11〟を託され主力としての活躍が期待されている。

 「50点」。8月に行われた春季リーグ戦での自身の投球をこう振り返る。異例の短期決戦への戦略として3戦目まで救援で待機するも、チームがまさかの3連敗。急遽4戦目の法大戦で先発のマウンドに立つこととなった。「絶対にチームを勝たせる」。強い気持ちを胸に登板した入江は前日からの連投にも猛暑にも屈することなく、9回1失点10奪三振の〝熱投〟。結果的に春の王者となった法大打線を完全に封じ込めた。それでもチームはタイブレークの末、この日も敗戦。自身の防御率はリーグ3位の1.50と結果を残したが「明治のエースはどんなに調子が悪くても勝たなければならない」という宿命を背負う入江にとって悔いの残るリーグ戦に終わった。

 

 ラストシーズンに全てを懸ける。19年秋から2季連続の5位に沈んでいる明大にとって、この秋の巻き返しは必須。第1先発が濃厚である入江は当然大きなカギを握ることとなる。また同時にプロ志望である自身の進退をかけた大きなシーズンでもある。「森下(暢仁選手・令2政経卒・現広島東洋カープ)さん、今井(達也選手・現埼玉西武ライオンズ)など身近だった人たちがプロで活躍している。自分も頑張らなければいけない」。自分のため、仲間のため、そして何より明大のため。たくさんの思いを込め、最後の神宮のマウンドに向かう。

【小野原琢真】

▼入江大生(いりえ・たいせい)

1998年8月26日生まれ。政治経済学部4年。作新学院高出身。187cm・84㎏。右投右打。高校3年次に内野手としてU-18日本代表に選出。リーグ通算29試合2勝6敗(9月19日現在)

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