新型コロナウィルスの影響によって中止となった全日本選手権の代替大会として、関東地区から選抜された10校で争われる今大会。およそ5カ月ぶりの公式戦となったが、投手陣の好投に打線の援護が絡み、1、2回戦と順当にトーナメントを勝ち進んだ。◆8・…
新型コロナウィルスの影響によって中止となった全日本選手権の代替大会として、関東地区から選抜された10校で争われる今大会。およそ5カ月ぶりの公式戦となったが、投手陣の好投に打線の援護が絡み、1、2回戦と順当にトーナメントを勝ち進んだ。
◆8・24~8・28 KANTO SUMMER CHALLENGE CUP(上柚木公園野球場他)
◆8・24 1回戦 対国士大(上柚木公園野球場)
〇明大6―1国士大
※大会規定により8回コールド
1回戦 | 1 | 2 | 3 | 4 | 5 | 6 | 7 | 8 | 9 | 計 |
国士大 | 0 | 0 | 0 | 0 | 0 | 1 | 0 | 0 | × | 1 |
明大 | 0 | 0 | 0 | 3 | 0 | 3 | 0 | × | × | 6 |
◆8・25 2回戦 対法大(上柚木公園野球場)
〇明大4―3法大
2回戦 | 1 | 2 | 3 | 4 | 5 | 6 | 7 | 8 | 9 | 計 |
明大 | 0 | 1 | 2 | 0 | 0 | 0 | 0 | 0 | 1 | 4 |
法大 | 0 | 0 | 1 | 2 | 0 | 0 | 0 | 0 | 0 | 3 |
うだるような暑さの中、開幕したトーナメント初戦。互い得点のないまま迎えた4回裏、5番指名打者・兼村京佑(法4=札幌第一)、6番永井克樹外野手(営2=広陵)の連続安打で好機をつくると、続く7番武田眞捕手(政経4=明大中野八王子)が右中間への二塁適時打を放ち2点を獲得。さらにこの回1点を追加し3点のリードを得る。6回表に1点を返されるも、続く6回裏、一死、一塁二塁の場面。1番高橋佑輔外野手(政経2=日大第二)の遊安打で2点、その後2番谷口秀人内野手(営3=広陵)が右中間への安打でさらに1点を追加。「追加点を取れたのが効いた」(辻)とその後は先発の高島泰都投手(法3=滝川西)がそのまま安定した投球で国士大打線を全く寄せつけず。時間制限によって8回表で試合終了となった。
続く2回戦、相手は同じ六大学リーグの宿敵・法大。「初回から3回までの間に先制して有利に立つのが課題」と前日に語っていた辻義大主将(政経4=長崎商)。その課題を見事克服し、2回表では原晟也内野手(情コミ3=彦根東)の盗塁などで二、三塁の好機を演出すると、8番武田の内野ゴロの間に三塁走者の永井が生還し先制点を獲得。「あれは原と取った点だった」(武田)とチームの勢いを2人でつくり、3回表でも5番D H兼村と6番永井の連打で2点の追加点を獲得した。
しかし法大も黙ってはいなかった。3、4回裏で明大守備陣のエラーの隙を突かれ、同点に追い付かれる。流れを遮られた明大はその後も何度かエラーを出すも、投手陣の継投で法大打線を押さえ込んでいく。5回からこう着状態が続き、このまま延長戦かと思われた9回表。永井の右前適時打から流れをつくり、一死二塁の好機で打席には今大会好調の武田。「イメージ通り打てた」と甘く入った直球をセンターへ弾き返し逆転に成功。この1点が決勝点となり、9回表の守備では8回から登板した前田剛士投手(農3=札幌第一)がきっちり抑えて試合終了。明大は準決勝に駒を進めた。
自粛期間によって長いブランクはあったものの、投手、打線ともに好調をキープ。特に高島、武田の両名は目覚ましい活躍を見せている。2回戦では守備面での不安が残ったものの、法大との厳しい戦いを何とか制した。次戦の相手は日大。この勢いを保ちながら、見えた課題を意識して大会優勝を狙う。
[金内英大]
試合後のコメント
辻主将
――今日の試合を振り返っていかがですか。
「久々の公式戦ということでしたが、かといって皆緊張しているわけではなくて、いい感じにいつも通りの試合ができたのかなと思います」
――明日の試合への意気込みをお願いします。
「日大も法政と同等以上の力持っているので、カバーしあって全員で野球するというのを忘れずにやっていけたら勝利に結びつくと思うので、全員で勝ちにいきます」
高島
――変化球もさえて緩急をつけたピッチングができていましたね。
「自粛期間中に磨いてきたチェンジアップが今日はうまくいってくれました。全体での活動ができない中でも練習してきたボールだったので、うまくいってくれて良かったです」
武田
――連戦での法大戦となりました。
「皆けっこう体が重かったと思いますけど、トーナメントなので負けたらそこで終わりっていうのをモチベーションにしていました」
――2回戦の最後の1点得点について。
「個人的にはけっこう楽しめたと思っていて、前の試合から良いイメージができていたのでまっすぐいいところにきたらそれを打つと決めていたので、イメージ通りに打てたのかな、というのはあります」
永井
――試合結果や個人の成績を振り返っていかがですか。
「チームとしても結構エラーが多かったですし、いつ点が取られてもおかしくないという状況で抑えきれたのは良かったと思います。個人としては良いところで打てたんじゃないかなという感じです」