最終戦で何とか意地を見せた。明大は初回、クリーンアップ3人の連続タイムリーなどで5点を先取。4回表にも西山虎太郎内野手(商2=履正社)にリーグ戦初本塁打が出るなど、終始優勢で試合を進めた。投げては先発・髙橋聖人投手(商3=小諸商)が5回1…

 最終戦で何とか意地を見せた。明大は初回、クリーンアップ3人の連続タイムリーなどで5点を先取。4回表にも西山虎太郎内野手(商2=履正社)にリーグ戦初本塁打が出るなど、終始優勢で試合を進めた。投げては先発・髙橋聖人投手(商3=小諸商)が5回1失点で嬉しいリーグ戦初勝利。9-1で新チームでの公式戦初勝利を飾った。

明)〇髙橋、宮内、西城―篠原

(東)●西山、横山、井澤、松田―大音

【安】(明)14(東)7

【本】(明)西山(4回)

【三】(明)清水風(1回)

【二】(明)公家(1回)、篠原(9回)(東)宮﨑(4回)、武隈(6回)

(明)◇犠打0 ◇併殺2 ◇残塁7 ◇盗塁7 陶山2(1、9回)、明新(1回)、西山(1回)、公家(5回)、青木2(6、8回) ◇失策0

 〝初〟づくしの1戦となった。この日、明大が放った安打は14本で初の二桁安打。中でも、今春から遊撃手のレギュラーとして出場している西山は第1打席の中前安打がリーグ戦28打席目での初安打初打点となった。さらに、続く打席で今春チーム1本目となる本塁打を右翼スタンドへ。昨年度から打撃面で苦しんできた〝明大の虎〟にとって大きな試合となったことは間違いない。

 またこの日は西山の他にも、初回に公家響主将(政経4=横浜)、清水風馬内野手(商4=常総学院)、9回表に篠原翔太捕手(政経3=報徳学園)が長打を放った。打線の中心として期待された3人が同じ試合で長打を記録したのは、これが初。来月開幕予定の秋季リーグ戦でも主力としての活躍が求められる3人にとって、秋へとつながる内容となったであろう。

 秋はあっという間にやってくる。新型コロナウイルス感染拡大の影響により、異例の8月開催となった東京六大学であるが、秋季リーグは従来通り9月19日(土)からの開催が予定されている。1971年の春秋以来49年ぶりとなる2季連続5位に終わった明大だが、巻き返しを図るための時間はたったの1カ月だ。公家ら4年生にとっては、秋が最後のシーズンとなる。田中武宏監督(昭59文卒)が「神宮での苦しい場面を乗り越えるための力」と語る〝人間力〟を今一度磨き上げ、伝統の野球で秋の神宮を制する姿をファンは待っている。

[小野原琢真]