8月17日、新型コロナウイルスの感染拡大により延期されていた東京六大学野球春季リーグの8日目が行われ、第2試合では明大が9対1で東大に大勝した。

明大の先発・髙橋は5回81球を投げて3安打1失点でまとめる

 ここまで0勝4敗の明大と0勝3敗の東大、ともに未勝利同士の2校がぶつかった一戦。これが今季最終戦となる明大は、髙橋聖人(3年・小諸商)が、14日の法大戦以来の登板で、11日の明大戦以来2度目の先発。対する東大も、西山慧(2年・土浦一)が11日の法大戦で先発した後、14日の立大戦のリリーフ登板を挟んでのマウンドに上った。
 「今日の朝、全員でミーティングをした」(田中武宏監督)、「チーム全体で初回から先制点を取ろうと話していた」(公家響主将)という明大。立ち上がりから猛攻を仕掛け、先頭の藤江康太が四球で出塁した後に、2番・陶山勇軌(3年・常総学院)から公家響(4年・横浜)、清水風馬(4年・常総学院)、篠原翔太(3年・報徳学院)と4連打、さらに8番・西山虎太郎(2年・履正社)にもタイムリーが飛び出して一挙5点を先制。4回には西山が、自身リーグ戦初本塁打となるソロアーチを叩き込んで1点を追加した。

今季初勝利をあげた明大

 対する東大は、4回裏に宮﨑湧(2年・開成)のタイムリー2塁打で1点を返したが、明大は先発・髙橋がその回以外は危なげないピッチングを続け、6回からは宮内大河(3年・山梨学院)、西城愁太(3年・東北学院)が好救援。明大打線は、9回にも5番・篠原と途中出場の斉藤勇人(1年・常総学院)のタイムリーで2点を奪い、計16安打9得点で東大を圧倒した。
 昨年、エース・森下暢仁(現広島)を擁して春を制した明大。全日本大学野球選手権では38年ぶりの日本一を飾ったが、チームを12年間率いて善波達也前監督が勇退し、主力メンバーも多くが卒業した。迎えた今季、特殊な形となったリーグ戦の中でも“新生・明大”を印象付けたかったが、最終戦でようやく初勝利を挙げての1勝4敗。田中監督は、「秋のリーグ戦を見据えて、再度、チーム全員が同じ方向を見据えて戦う。力のなさというのはよくわかったと思う。他校との差はそれほど大きくは感じないですが、その少しの差が大事なんだということを、口を酸っぱくして言っていきたい」と決意。秋の巻き返しを誓っていた。

■明治大vs東京大
明大 500 101 002=9
東大 000 100 000=1
【明】○髙橋、宮内、西城-篠原
【東】●西山、横山、井澤-大音
本塁打:明大・西山(4回ソロ)

◎明治大・田中武宏監督
「この5戦を通じて、試合の入り方や試合中の声の量などは変わらずにやってくれていた。今日も初回に5点を取った中でもそれを続けてくれて、中押し、ダメ押しといういい形で試合を進められた。(監督初勝利)もう(9年間コーチを務めて)10年目になりますからね。善波さんと一緒にベンチに入っていた時と変わりはないです」

◎明治大・公家響(4年・横浜)
「(初回のタイムリーは)初回に点を取ろうと言っていた。いいところで回って来たので、絶対に自分がランナーを還そうと思って打席に入った。追い込まれていたけど、呼び込んで打つことができた。秋のリーグ戦へ向けてやらなきゃいけないことが、この5試合を通して明確になった。練習から意識を変えて行かないといけない。もっと自覚を持ってやって行きたい」

◎東京大・井手峻監督
「先発が若いピッチャー。オープン戦からいい形で来ていたんですが…。最初の失点がなければ、いい試合ができていた。(初回5失点に先発の西山は)マウンドで真っ白になっていた。私が出て行って止められればよかったんですけど…。でも、そのあとはちゃんとピッチングにはなっていた。経験を積まして、次に期待したい。打つことに関しては、いい方向でやれている。我々は貪欲に1勝を求めている。明日はなんとか滑り出しをしっかりしたい」

文・写真:三和直樹